久保建英、レアル戦であらためて実力発揮 多くのビッグクラブが関心を示すなかで...
4月26日、ラ・リーガ第33節。レアル・ソシエダ(以下ラ・レアル)は本拠地レアレ・アレーナにレアル・マドリードを迎え、0-1と敗れている。 【画像】レアル・ソシエダ、レアル・マドリードほか注目クラブ最新フォーメーション マドリードはチャンピオンズリーグ(CL)でマンチェスター・シティを下し、ラ・リーガでバルセロナとのクラシコを制した後で、この日は1軍半の陣容だった。力をセーブしながらも、攻守に芯の強さを感じさせ、欧州戴冠、スペイン王者に王手をかけているだけのことはあった。アルダ・ギュレルが決めた虎の子の1点を守り、老獪に勝利を収めた。 ラ・レアルを背負う日本人アタッカー、久保建英はその"古巣"とどう対決したのか? 久保は3試合ぶりのスタメン出場で、攻撃を引っ張っている。ここ数試合は筋肉系の故障を抱え、本来の出来にはほど遠かったが、前節のヘタフェ戦で復調の気配が見えていた。マドリード戦はさらに身軽になったようで、オーレリアン・チュアメニよりも一歩早く抜け出してファウルを受けるなど、体のキレが戻っていた。 序盤から躍動した。左サイドからのハビ・ガランのクロスに大外から飛び込み、際どいシーンを作る。さらに、左サイドから切り込んできたアンデル・バレネチェアのラストパスをファーで呼び込み、左足で合わせている。これはGKケパ・アリサバラガにストップされたが、ゴールの予感を漂わせた。 そして31分。自陣ゴール前でボールを受けたチュアメニがもたついたところ、バレネチェアがボールを突き出し、ミケル・オヤルサバルがすかさずシュートを打つもブロックされたが、そのこぼれを拾った久保が、ひとりを外して右足でニアに打ち込み、ゴールネットを揺らしている。スタジアムは歓喜に沸いた。チュアメニから奪い取ったシーンが、VARでファウルの判定になってゴールは取り消されたが......。 「CLだったら(ファウルの)笛は鳴っていない」 久保本人がそう言って悔しがるなど、際どい判定だったと言える。 後半に入っても、久保は右サイドで相手を悩ませている。縦に駆け抜け、右足でクロス。積極的なウイングプレーを見せている。そして79分には、センターサークル付近で味方がパスカットした後、前方のスペースに走るオヤルサバルに鮮やかなスルーパス。右足シュートはわずかに枠を外れたが、後半最大の決定機だった。