駐車場で保護された子猫、わずか1年で悪性腫瘍に…1歳6カ月で旅立った愛猫との別れと、飼い主の消えぬ悲しみ
大好きな愛猫の消化管に悪性腫瘍が…
時折、クスっと笑えるような変顔を披露してくれたり、構ってほしい時にはカーテンにぶら下がったりするなど、日常にたくさんの笑顔をもたらしてくれたみぃちゃん。 しかし、癒し度満点の日々は突如、一変します。日頃から定期健診はしていたものの、突然、みぃちゃんの嘔吐が増え、食欲不振に。体重の減少も見られたため、動物病院で超音波検査を受けると、消化管の上部に悪性腫瘍が見つかりました。 腫瘍は胃や十二指腸などにも広がっており、完治が難しい状態。手術をするのは体力的にも厳しいと獣医師に告げられ、投薬やステロイド注射で経過観察をすることになりました。 しかし、病は着実にみぃちゃんの体を蝕み、やがて寝たきりの状態に。それでも、みぃちゃんは叔母さんが泊まりに来た時、布団中にムカデが這っているのを教えるなど、優しい行動を見せてくれました。 別れは、治療開始から1カ月ほど経った頃。みぃちゃんは昼すぎに一度だけ「ニャッ」と、か細い声でひと鳴き。その後、フラフラと立ち上がったかと思えば、その場で倒れ、息を引き取りました。
愛猫を亡くしたことでペットロスに
仕事があった飼い主さんは、最期を看取れず。お母さんに見守られながら、みぃちゃんはお空に旅立ちました。 「亡くなって数カ月間は、一緒に寝ていた時の温もりが恋しくて夜に涙が出ました。眠ることができず、無気力にもなりました」 みぃちゃんとの思い出を振り、愛猫を想う気持ちを誰かと共有したい。そう考え、飼い主さんはXを開設。ペットロスの悲しみと向き合いながら、かけがえのない日々を静かに振り返っています。 大切な家族を失う痛みは、「ペットロス」という言葉では表せないほど深いもの。飼い主さんが語ってくれたみぃちゃんとの思い出は、ペットロスがもたらす空虚感の深刻さや心にぽっかり空いた“猫型の穴”の満たし方を考えるきっかけも授けます。 「短かろうが長かろうが、愛する存在を失うことの喪失感は計り知れません。でも、一緒に生活した日のことや幸せだった時間を思い出して、自分の気持ちと向き合っていけたらいいですね。ゆっくりで構わないと思います」 そんな飼い主さんの言葉は、似た境遇の人に響くはず。お喋りな甘えん坊で、いつも傍を離れなかったというみぃちゃん。きっと、今もお空の上から飼い主さんの笑顔を願っていることでしょう。 (愛玩動物飼養管理士・古川 諭香)
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