マクラーレンMCL60

　マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は2024年シーズンの目標について、特定の結果を目指すよりも、開発を最適化して改善していくことに集中していると語った。 【ギャラリー】カスタムカーにスーパーカー、そしてGTカーまで！　垂涎のクルマたちが東京オートサロン2024に集結 　2023年に大躍進を見せたマクラーレン。新代表となったステラの技術部門再編がこうした躍進につながっているが、まだマクラーレンにはスタッフの新規採用や、ファクトリー施設の改善などといった進歩が残っているため、2024年以降も成長を続け、フェラーリやメルセデスに挑めるようになると、楽観的な見方が広がっている。 　ただステラ代表としては、2024年に具体的な結果について目標を定めるのではなく、プロセスなど中身の改善に重点を置いているという。 「2位や1位、3位になりたいというようなことは言わない。なぜならそういったモノはマクラーレン内部で我々が用いる言葉ではないんだ。我々はそういうことについては話さない」 　ステラ代表はmotorsport.comの独占インタビューにそう答えた。 「結果というのは定まってくるものだ。では我々が何を目指しているのかというと、それは『空力開発やメカニカル開発の面で何をしなくてはならないのか？　そしてタイヤとの相互作用をどう改善するのか？』といったものだ」 「通常の領域については、他のチームに聞いても同じような答えが帰ってくるだろう。どうやってプロジェクトを進め、望むものを実際に提供できるようにするのか？　それこそがフォーカスすべきことなんだ」 「我々は毎日少しずつ前進していることを感じられるようにしている。能力を高め専門性を高め、最終的にコース上でのパフォーマンスを提供するためのあらゆる要素の知識を増やしているんだ」 「そしてバーレーンで、サウジアラビアで自分たちがどれほど優れた仕事をしたのか、確認することになる」 　2023年シーズン終盤、マクラーレンは度々レッドブルに次ぐ速さを示してきた。このことでマクラーレンの計画になにか変更をする必要はあったかと訊くと、ステラ代表は次のように答えた。 「私は特にリーダシップチームに言う事がある。計画は本当に良いが、我々は計画を行なうためにいるのではなく、パフォーマンスを出すためにここにいるんだ、とね」 「計画は非常に良いリファレンスではある。しかし、毎日のように『次のステップに向けてそれがどういう意味を持っているのか、計画をどれだけ見直す必要があるのか？』を考えて適応する必要がある」 「計画というのは、簡単に現状維持の領域に入ってしまう可能性がある。私はパフォーマンスに重点を置く計画を考えるようにしているが、計画は道具であって、目標ではないんだ」