直径8メートル「超巨大もつ鍋」ペイペイドームに ソフトバンク初「ゲート命名権」誕生の舞台裏 4・2本拠地で今季初戦
あなたも博多名物「もつ鍋」の具材に? 4月2日、ソフトバンクが本拠地初戦を迎えるペイペイドームの5ゲート前。真っ黒な床面に直径8メートルの「巨大もつ鍋」が浮かぶ。ゲートのネーミングライツ(命名権)を球団が初めて導入して生まれた新たな〝映えスポット〟だ。 ■こんなにあるの!ペイペイドームのネーミングライツ【一覧】
1月に発表されたイメージ画像がSNSで話題となった。「もつ鍋の踏み絵」「ニラのハシゴ」「他のゲートと間違わなくて良さそう」などの声が寄せられ、オープン戦開幕前に実物がお披露目されると、球場を訪れたファンだけでなく、インバウンドで訪れた外国人観光客が記念撮影する姿もあるという。
生まれ変わったゲートは2箇所。8ゲートは印刷大手のTOPPAN株式会社(東京)が取得し「TOPPAN8ゲート」に、5ゲートは飲食店「もつ鍋おおやま」を国内で22店舗展開する株式会社LAV(福岡市)の「もつ鍋おおやま5ゲート」となった。新たな名称はチケット券面に印字されるほか、場内案内板の表記が全て変更される。また、入場時にチケットをかざす認証端末からはオリジナルの音声が流れる演出もある。
開発のヒントはエスコンフィールド北海道。ゲートの天井から吊されている巨大なオブジェが目を引いた。広告商品の企画や開発を担当する相馬愛さん(事業統括本部営業本部・営業推進部推進課課長代行)は「うちでやろうと思った時、今できることで最大のインパクトはなんだろうと考えた結果が床面のシート張りだった」と話す。
前例のない取り組みに苦労もあった。約1カ月を要するという床面シートの印刷スケジュールの管理、特に球場内に約50カ所ある案内板は「どこにゲート名が書かれているか管理されておらず、どこを書き換えれば良いのか、洗い出しが大変だった」と振り返る。
営業担当の菊池隆弘さん(事業統括本部営業本部・第2営業部3課課長)は、デザインの打ち合わせの段階では「食べ物が踏まれても大丈夫か?」との懸念を伝えた。屋号や商品名、ロゴなどを提案したが、「やるんだったら見た目勝負」という大山力社長の意見を尊重して現在のデザインに決定した。