塩田知事の今年の漢字は「災」 事業費増の新総合体育館「規模見直しは難しい」
南日本放送
2024年も残りわずか。塩田知事に今年1年の県政と来年の課題について聞きました。県政の課題のひとつ、総合体育館の整備については、事業費の上昇が見込まれるものの、「規模の見直しは難しい」との考えを示しました。 Q.2024年を表す一文字は? (塩田康一知事)「一番印象に残ったのはこれかな、『災』。災害が多かった。 能登地震のように半島で孤立集落が発生したり、新たな課題もあったので、同じように多くの離島に加えて半島という特性を持っている鹿児島県でも、半島防災という新しい発想で対策を考えていく必要が出てきた」 7月の知事選で2期目の当選を果たした塩田知事。選挙では、県がドルフィンポート跡地に計画している新たな総合体育館の整備に対し、反対の声も上がりました。 (米丸麻希子氏)「鹿児島はチェンジしなければいけないと思っています」 しかし、人件費や資材費の高騰で入札は成立せず、事業費は当初の313億円から増える可能性が出ています。 Q.知事としては施設の規模を見直さない? (塩田康一知事)「現行の体育館の老朽化に加え、県大会や全国大会を1か所で開催できない狭さが、県民に不便を強いていることが、建て替えの際の議論の出発点だった。県民のスポーツ振興の必要性から見直すのは難しい」 県が抱えるもう1つの課題が人口減少です。4月に発表された有識者グループの報告書によりますと、県内43市町村の3割にあたる15の市町村が、2050年までに人口減少で「消滅する可能性がある」とされています。 Q.『女性に選ばれる自治体づくりを』という声も(最近の)選挙では上がっていますが。 (塩田康一知事)「鹿児島はよく男尊女卑というイメージがあると言われるが、そんなことはない。女性の皆さんにも活躍できるような環境づくりを行っていく必要がある」 人口減少に、物価高騰…。今年もさまざまな課題に直面した鹿児島県政。課題を克服していく上で、鍵としているのが「稼ぐ力」の向上です。
(塩田康一知事)「稼ぐ力については鹿児島県の基幹産業として位置づけている農林水産業、観光関連産業の振興をしっかりと行っていくことと、あわせて企業の稼ぐ力にしっかりと取り組んでいく必要がある」
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