NY外為市場=ドル上昇、金利差が背景 円対ドルで4年連続下落
[ニューヨーク 31日 ロイター] - ニューヨーク外為市場で、ドル指数が約2年ぶりの高値を付けた。ドルは年間べースでほぼ全ての主要通貨に対して上昇。米連邦準備理事会(FRB)が金利を高水準に維持するとの見通しがドルの支援要因となっている。 アクション・エコノミクスのアナリストは、地政学リスクを背景に他の国で成長懸念が高まっていることがドル高を後押ししていると指摘。ただ新年を控え、この日の商いは薄かった。 主要通貨の中で、円は今年最も大きく下落した通貨の一つ。年間ベースでは円は対ドルで11.5%下落し、4年連続での下落となった。日米金利差を背景に円が売られやすい展開になっている。 終盤の取引でドル/円は0.29%高の157.28円。 トランプ次期米大統領が導入すると予想される関税などの政策で物価上昇圧力が高まるとの見方から、米国債利回りが上昇。このこともドル高要因になっている。 MUFGのシニア為替アナリスト、リー・ハードマン氏は「トランプ次期政権の政策がもたらすと予想される潜在的な物価上昇の影響は、米国債利回りにすでに織り込まれている」と述べた。 終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.41%高の108.49。一時は108.58と、2022年11月以来の高値を付けた。年初からの上昇率は7.0%。 ユーロ/ドルは0.52%安の1.0353ドル。年初からは6.2%下落した。欧州中央銀行(ECB)はFRBよりも大きく利下げするとの見方が出ている。 ポンド/ドルは0.34%安の1.2508ドル。年初からは1.6%下落した。 暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2.07%高の9万3824ドル。17日に10万8379.28ドルと、過去最高値を更新。年初からは121%急伸した。 ドル/円 NY終値 157.18/157.21 始値 156.80 高値 157.58 安値 156.56 ユーロ/ドル NY終値 1.0353/1.0354 始値 1.0410 高値 1.0414 安値 1.0345