ペレスの活躍めぐる”賭け”で、かつてのF1ボスが大勝利? レッドブル代表「なぜかエクレストンが得をしたんだ……」
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、日本GPの予選結果をめぐってセルジオ・ペレスと行なった賭けで、かつてF1を統括していたバーニー・エクレストンが唯一の勝者となったことを明かした。 【ギャラリー】知る人ぞ知る名車たち? 惜しくも勝利に届かなかったF1マシン10選 ペレスにとって、F1日本GPは2023年シーズンにリタイアしたレースふたつのうちひとつであり、予選でも5番手と最も期待外れの結果に終わった1戦だったと言ってもいいだろう。 それから半年、春開催に変わった日本GPに臨むにあたり、ホーナー代表はペレスの活躍にフォーカス。ペレスの鈴鹿での予選ベストは2022年の4番手であることから、ホーナー代表はペレスがフロントロウを獲得できれば、高額な賭け金を払うと持ちかけた。 結果としてペレスは、チームメイトのマックス・フェルスタッペンにわずか0.066秒及ばずポールを逃したものの、見事にフロントロウを獲得してみせた。 しかしホーナー代表が支払いをしようとすると、ペレスはかつてのF1最高責任者であるエクレストンと別の取り決めをしていたことを明かし、ホーナー代表は賭け金を直接エクレストンに支払うことになったようだ。 ホーナー代表は、何が起こったのかについて、次のように語った。 「彼(ペレス)とはフロントロウに並べるかどうかという賭けをしていたんだ。彼のここでの予選ベストパフォーマンスは4番手だったからね」 「でもどういうわけか、賭けに勝った彼はバーニー・エクレストンにまったく同額の借りがあると私に言ったんだ。だから彼は、自分のフロントロウ獲得で得た恩恵をバーニーに渡したんだ」 「親愛なるバーニーは、この場にいないにもかかわらず、まだ金を稼いでいるわけだ」 フロントロウを巡る賭けはホーナー代表を楽しませたが、実際には130Rでの果敢なオーバーテイクなど、日本GPを通してペレスが見せたドライブを称賛している。 「特にチェコ(ペレス)は、予選でチームメイトにコンマ1秒差まで迫るなど、力強い週末を過ごした」 「彼のレースペースは力強かったし、トラフィックの中をすり抜けて上がってこなければならないというハンデもあった」 「彼が130Rに入ったとき、正直言って目をつぶっていた瞬間が何回かあったと認めざるを得ない。あそこでいく必要があるのか? ストレートまで待てないのか? そんなことを思ったよ。あの動きをしたとき、彼には3人の子供がいるようには見えなかった」 今季ペレスが好調なスタートを切ったことで、レッドブルとの契約を更新し2025年もチームに留まる可能性が高まっている。 ホーナー代表は、ペレスが自分のポジションを確保するためには、今やっていることを続けることが必要だと語った。 「彼は自信を高めていると思う」 「彼は目の前の仕事に集中しているし、チームの中で快適に過ごしている。彼は今年限りで契約が切れることを知っている。彼はチームに好かれているし、最高の形でシーズンをスタートさせたんだ」
Jonathan Noble
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