「下ネタなぞかけでブレイク」紺野ぶるまのその後「閉経直前の状態でも、まだ見ぬ出産と今ある好きな仕事を天秤にかけて」
でも、初めは女性タレントコースに入ったんです。東京に生まれて普通に育った私に、芸人という選択肢があるとは思っていなかったので、タレントコースで日舞や演技を学んでたんですよ。担当の桃井かおりさんをダビングした感じの先生が「私さあ、今日電車で来たんだけど。〇〇ちゃんが優先席に座ってました。あんたさあ、これから女優になるのにさあ、なんで座ってんの?それを見た子どもたちはどう思うの?あなた、有名になる気ないでしょ」みたいなことを言っていて。
その話を聞いて、今までの自分を見つめ直しました。困っている人を助けるとか、人前に立つ人間としてどうあるべきかとか、それこそ“更生”というものを、養成所でめちゃくちゃしてもらったかもしれないです。ここが更生施設みたいな。 そんなこんなで入所して半年経ったときに、「このあとネタ見せがあるよ」って聞いて見に行ったんです。そしたらみんなネタは完成してなくて、でも完成してないけどやっていて。「あ、できてなくてもやっていいんだ」と思って、私もネタを書くようになりました。
── デビュー後は、下ネタなぞかけで人気に火がつき、「R-1ぐらんぷり」や「THE W」の決勝にも進出されました。努力したことや周囲の反応などを教えてください。 紺野さん:正直、なぞかけは練習したことがないんです。元々『egg』を読んでいたギャルのころからなぞかけが好きで、テレビでねづっちさんを見ていたし、思いついたなぞかけを友達に「ちょっと、こんなんできたんだけど」ってメールで送ったりしてたんですよ(笑)。だから、最初から結構楽しくできていたかもしれないです。ただ、下ネタでなぞかけをするようになってからは少し練習するようになって、辞書を持ち歩いていました。辞書を見ているといろんな単語があって、探すと意外と知らない言葉がいっぱいあって。例えば、業務委託の“委託”は“痛く”にも使えるので、覚えておこうとか。