FIREするために資産運用を始める人が失敗しがちな3つのポイント
大人世代の資産運用増加を背景に、FIREを目指す際の注意点を紹介。専門家によると、知識不足のまま退職したり、生活費を見誤ったり、FIRE自体が目的化してしまうことが失敗例として挙げられる。対策としては、資産運用の基礎を学び、ライフプランニングを行い、FIRE後の目的を明確にすることが重要となる。
資産運用を始める大人世代が増えている。
将来に備えるのはもちろんのこと、FIRE(早期退職)のために資産を増やす一手段として取り組むのも良いのではないだろうか。ただし、FIREのために資産運用を進める際には、注意点がある。そこで今回は、FIREを目指す人向けに、専門家のアドバイスを紹介する。
4割以上が「今年から資産運用を始めた」と回答
金融教育サービスを行う株式会社Challengerが、2024年上半期(1月31日~6月30日)に、現在、資産運用や投資を行っている全国のミドルシニア世代の男女300名を対象に資産運用に関する実態調査を実施した。 その結果、2024年1月から6月までの期間で、初めて資産運用を始めた人の割合は43.3%にものぼった。新NISA制度が始まり、メディアでも話題となったこともあり、投資意欲が高まった人が多くいるようだ。政府が打ち出す「貯蓄から投資へ」の浸透も背景にある。 現在実施している資産運用を尋ねたところ、「株式投資(62.3%)」次いで、「NISA(54.7%)」「投資信託(44.7%)」となった。 自身の資産運用に関してどう変化があったかについては、下図の通り「資産運用に充てる金額を増やした(30.3%)」が最も多い結果となった。その他、「情報収集する量を増やした(21.7%)」や「NISA制度を始めた(19.3%)」も上位となった。 また、自身の資産運用に影響を及ぼしたものについて聞いたところ、「為替の動向(46%)」が最も多い結果となり、そのほか、「日本株価の上昇(39.7%)」「物価の上昇(36.3%)」も上位となった。世の中の動向から見ても、今年は資産運用を後押しする空気が高まっていることが分かる。