いきなり『紅白』出場。大熱狂のなか誕生したME:Iとは?ムーブメント生むオーディション番組の紹介も
「リベンジ組」も登場。新番組が生まれ続けるオーディション番組の魅力
近年の音楽シーンでは、数多くのオーディション番組発のグループが活躍を見せている。NiziUを生んだ『Nizi Project』とBE:FIRSTを輩出した『THE FIRST』は、いずれも朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)で放送されたことが起爆剤となり、大きな話題に。 いずれも視聴者投票型ではなく、プロデューサーによってデビューメンバーが選出される形式だったが、それぞれのプロデューサーであるJ.Y. ParkとSKY-HIが番組内で参加者へ掛けた言葉も感動を呼び、社会現象を巻き起こした。 その後、『Nizi Project Season 2』ではボーイズグループ・NEXZ、『MISSION×2』ではMAZZELと、それぞれの後輩グループも誕生し、音楽界にフレッシュな風を吹かせている。またME:Iと同じく、今年『紅白』初出場を果たすILLITも、オーディション番組『R U Next?』を経て結成されたグループだ。 オーディション番組では、夢に向かって努力する、参加者のひたむきな姿勢に感動させられる。見ているうちに「自分も目標に向かって頑張ろう」と勇気をもらう人も多いのではないだろうか。近年放送された番組の特徴としては、オーディション番組への参加が2回目以上となる、いわゆる「リベンジ組」の参加者が増えていることが挙げられる。ME:IのMIUはその最たる例だが、一度夢破れても諦めずに挑戦を続ける姿が、さらなる感動を呼んでいる。 最後に、現在放送・配信中のオーディション番組の中で、注目タイトルをいくつか紹介しておこう。 『No No Girls』(以下『ノノガ』)は、BE:FIRSTが所属するBMSGが、ちゃんみなをプロデューサーに迎えて行っているガールズグループオーディション。年明けの2025年1月11日に最終審査が神奈川・Kアリーナ横浜で行われ、デビューメンバーが決定する。 YouTubeとHuluで配信されており、毎週金曜日に最新話が公開されると、数日で100万再生を超えるほどの反響を集めている。『日プガールズ』でME:Iメンバーと共に切磋琢磨したKOKONA、MOMOKAが最終選考にコマを進めているので、そういった面でも注目したい。 『ノノガ』の見どころは、参加者のスキルの高さ。歌唱力、ダンス共に、ハイレベルなパフォーマンスを見ることができる。ここから誕生するグループは、2025年のガールズグループ界を激震させることになるのではないだろうか。また絶対に「No」を突き付けない、ちゃんみなの熱い言葉や、参加者の魅力を最大限に引き出す姿勢にも心を揺さぶられる。 Netflixで配信中の、timeleszが追加メンバーを募集するオーディション『timelesz project -AUDITION-』も、毎話大きな話題を集めている。結成14年目を迎えた超人気グループが「仲間探し」をするという斬新なプロジェクトだが、timeleszのメンバー3人が真剣に候補生とぶつかり合う姿に惹きつけられる。菊池風磨が番組内で放った「歌詞、忘れてるようじゃ無理か。歌詞はね、入れとかないと」という言葉は、「菊池風磨構文」としてバズを起こした。 韓国のオーディション番組としては、『PROJECT 7』が12月27日に最終回を迎えたばかり。シグナルソングでセンターを務めた日本出身の練習生・サクラダケンシンもデビューメンバー入りを果たした。結成された7人組グループ・CLOSE YOUR EYESは、年明け2025年1月4日に行われる『第39回 GOLDEN DISC AWARDS』にて、早くもみずほPayPayドーム福岡の大舞台に立つ。また放送中の『UNIVERSE LEAGUE』は、WayVのテン&ヤンヤン、BTOBのイ・チャンソプなど、現役アーティストが「監督”となって優秀な練習生を奪い合い、チーム戦で対抗するというスタイルが斬新だ。参加者の実力も高く、個人的には毎週楽しみに視聴している番組である。 次世代スター誕生の瞬間に立ち会えるオーディション番組は、いまや百花繚乱。年末年始を機会に視聴してみてはいかがだろうか。(テキスト:岸野恵加)