初来日した“コアラフィーバー”から40年…繁殖成功までの苦闘の日々 故郷・豪州では「絶滅の危機」
■伐採に森林火災…ふるさとでは「絶滅の危機」
10月25日には新たにオーストラリアのタロンガ動物園からやってきたオスのコアラ「スカイ」の一般公開が始まった。
しかし、ふるさとのオーストラリアではコアラが「絶滅の危機」に瀕している。かつて数百万頭いたとされるコアラは毛皮を目的とした狩猟や、開発による伐採、感染症などが原因で減少を続けた。 2019年から2020年にかけて大規模な森林火災が発生して、多くのコアラが犠牲となり、現在は30万頭以下ともいわれている。
コアラなどのオーストラリアの動物を救うため、2020年2月には東山動植物園でも募金活動を行った。
2022年、コアラはオーストラリアで絶滅危惧種に指定された。日本でも年に一度開かれる「コアラ会議」で、全国の飼育担当者が情報交換をしたり、国内だけで繁殖できるよう動物園の間でコアラをレンタルするなどの取り組みを進めている。
東山動物園の細江航園長: 「コアラは東山を象徴する人気動物です。さらにはシドニー・タロンガ動物園との友好の証の象徴ではないかなと思っていますので、飼育や繁殖などを通じて、コアラ飼育のけん引役としての役割をしっかり我々は果たしていかないといけないと思っています」
■“絶滅危惧種”コアラを守れ! 日本でも支援
日本でもコアラの保護活動への支援が呼びかけられている。ロッテの「コアラのマーチ」は1984年3月に発売され、コアラと同じく40周年を迎えた。 ロッテは1994年から支援を続けていて、コアラのマーチのパッケージには「オーストラリア コアラ基金」のマークが描かれている。
「オーストラリア コアラ基金」は絶滅の危機に瀕するコアラの保護や研究に取り組んでいるNGO団体で、日本でも里親を募集するなど、支援を呼び掛けている。 2024年10月21日放送