「脳梗塞」と「熱中症」見分けるポイント…夏の脳梗塞 正しい見極め方
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。 メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。 ドクターは、埼玉医科大学国際医療センター 脳神経内科・脳卒中内科 教授 医学博士 須田智先生です。 【動画】 エアコンの効いた部屋でスマホばかり見ているのも血液ドロドロの原因に…血流を促すストレッチはこちらから!【1分23秒~】 今回のテーマは「~その思い込みが運命の分かれ道~経験者から学ぶ!夏の脳梗塞」 夏に気をつけたい身体のトラブルといえば「熱中症」ですが、実はこの時期「脳梗塞」にも注意が必要なんです。脳梗塞とは、脳の血管が詰まり失語症や半身麻痺、最悪の場合死の危険もある怖い病気。その初期症状が熱中症に代表されるめまい・ふらつきなどと似ているため、脳梗塞に気づかず治療が遅れてしまう事があるのだとか。そこで今回は、脳梗塞の正しい見極め方を専門医に教えてもらいました。
脳梗塞は夏に起こりやすい?
先生によると、脳梗塞は通年性で発症数に差がないと言われているとの事。ただ、夏と冬ではその主な原因が違うと考えられているそうです。 <冬に多い脳梗塞「心原性脳塞栓症」> 冬は血圧が上がりやすく、血圧が上がると心臓に負担がかかりやすくなります。そして、心臓に負担がかかると不整脈が起こりやすくなるのだとか。冬に多いのが、この不整脈が原因で心臓にできた血栓が脳の血管に詰まって発症する「心原性脳塞栓症」だそうです。 <夏に多い脳梗塞「ラクナ梗塞」「アテローム血栓性脳梗塞」> 夏は、脱水気味になる事で細い血管の血液の流れが悪くなり「ラクナ梗塞」「アテローム血栓性脳梗塞」になりやすいそうです。
脳梗塞と熱中症を見分けるポイント
熱中症に見られるめまい・ふらつきなどの症状は、脳梗塞の症状でもあるそうです。 <見分けるポイントは「片側に出る症状」> 脳梗塞は、手・脚・顔などの片側にしびれや麻痺が出る特徴があるそうです。そのため、めまい・ふらつきなど熱中症に似た症状に加え、腕や脚など片側にしびれや麻痺がある場合は脳梗塞を疑いましょう。
思い込みが命取り「症状が軽いから休まない」はNG
身体の片側にしびれや麻痺が出るという脳梗塞ですが、その症状が弱い時もあるそうです。 <夏に増える脳梗塞「ラクナ梗塞」> ラクナ梗塞は、脳の比較的細い血管が詰まる事で発症する直径15mm以下の比較的小さな脳梗塞の事。脱水が引き金になり夏に増えると言われています。初期症状が軽いため見極めが難しく、発症した箇所によっては処置が遅れると半身麻痺などの後遺症が残る事もあるのだとか。そのため、早い処置が必要とされているそうです。