大谷翔平、ドジャース・ロバーツ監督との「心地いい」関係… 2人が近づいたきっかけ、スター扱いしない姿勢
【番記者が見た】 ドジャースの大谷翔平がMVP受賞後の電話取材で、初めて1シーズンを過ごしたロバーツ監督との関係について語った。メジャー7年目で、新天地を選んだ大谷にとって、いつも明るく、常に前向きな監督の存在は助けとなった。「数カ月で、何年かプレーしている距離感だった。壁をつくる監督でもない。数カ月で心地よくプレーでき、いい関係性で、いい結果を出して終われた」と振り返った。 ◆大谷翔平の妻・真美子さん、デコピンを抱きながらガッツポーズ【写真】 一方、監督が大谷との関係での分岐点に挙げたのは水原元通訳がいなくなったことだった。新たな通訳のアイアトン氏は球団の分析スタッフでもあり、大谷に付きっきりではなかった。監督は「(水原氏という)緩衝材がなくなって、直接、大谷と話がしやすくなった」と語っていた。大谷本人にも、自身で直接対話していこうという姿勢があったのだろう。 監督は、大谷についてシーズン中、繰り返し技術、精神面を絶賛したが、時に触れて指摘もした。5月に得点圏に走者を置いて打てなかった時は「少し得点圏でゾーンが広がっているようだ。話してみる」と言った。走塁面でも、大谷が判断を誤った時に苦言を呈したこともあった。 「選手とは、正直に、同じように接する。それが重要だと思う」。スター扱いしない、正直にぶつかってくる自然体の監督に、大谷は「心地よさ」を感じたのだろう。 お互い、誕生日にプレゼントを渡したり、監督の球団本塁打記録に並んだ時には、大谷がポルシェのミニカーを贈ったりと、2人のやりとりも話題に上がった。監督はうれしそうに、メディアの前で秘話を明かした。 ワールドシリーズ直前。監督はどんな人かという質問に、大谷は「1対1の付き合いとして、楽しい人」と印象を語った。そして、続けた。「あと、握手がすごく強いです」。ニヤリと笑って付け加えた大谷の言葉に、監督との良好な関係が透けて見えた。(阿部太郎、写真も)
中日スポーツ