節約のため、冬でも「シャワーだけ」です。浴槽にお湯をためるのに比べて、どれだけ節約になりますか? シャワーだけだと疲れが取れないでしょうか…?
暖冬といわれた今年の冬も、日に日に冷え込みが厳しくなってきました。寒い日にホッと一息つけるのが入浴の時間です。「浴槽にお湯を張るよりシャワーのほうが節約になる」と考え、シャワーで済ませている人もいるかと思いますが、実際はどのくらい節約になるのでしょうか? 本記事では入浴をシャワーで済ませた場合と、湯船にお湯を張った場合を比較し、どちらがガス料金の節約になるのかを解説します。また、シャワーだけで済ませた際に何か問題があるのかも説明します。 ▼「シャワーだけ」vs「お湯をためる」1人暮らしはどっちがお得? それぞれの水道代・ガス代を比較
シャワーvs湯船にお湯を張る
毎日お湯をためるよりも節約できそうだからと、冬もシャワーで済ませている人もいるでしょう。ここでは10リットルのお湯にかかる光熱費を計算したのち、シャワーとお湯を張った場合で、それぞれどの程度お湯を使用するのかを計算して比較します。 ■10リットルのお湯を温めるのに必要なガス代 使用量に応じたガス料金を求める計算式は次の通りです。 上昇温度×水量÷(熱効率×発熱量)×基準単位料金(円/立方メートル) 今回は以下の条件で計算します。 ●15度の水を40度まで温める(上昇温度25度) ●10リットル当たりを計算 ●熱効率は80%(省エネタイプではない給湯器の熱効率) ●発熱量は10750(キロカロリー/立法メートル) ●基準単位料金には東京ガスのB表基準単位料金(130.46円)を使用 この条件を計算式に当てはめると以下の通りとなり、お湯を10リットル温めるのに必要なガス代は約2.4円と分かります。 25(度)×10(リットル)×80%÷10750(キロカロリー)×130.46(円/立方メートル)≒2.4円 ■シャワーに必要なお湯の量 一般的なシャワーの場合、1分間に12リットル程度のお湯を使うと言われています。また2000年の調査では、冬場のシャワー使用時間の平均は男性が9分、女性が10分という結果でした。お湯10リットルを使用するのに必要なガス代が2.4円ですから、9分間シャワーを使用した場合のガス代は以下のように計算できます。 9(分)×12(リットル)÷10(リットル)×2.4(円)≒26円 つまり冬場に1人がシャワーを浴びる際のガス代は約26円となります。 ■お湯を張った時にかかるお金 次に湯船にお湯を張った場合にかかる料金を計算します。 湯船に入る湯量はバスタブの大きさによって異なりますが、今回は200リットルのお湯を使用する場合で計算します。 200(リットル)÷10(リットル)×2.4(円)=48円 浴槽の大きさやためるお湯の量によって異なるものの、およそ50円がかかることが分かります。 さらにこれは浴槽にお湯を張るためだけにかかるガス代なので、髪や体を洗うためにシャワーを使用するとトータルで必要なガス代はさらに高くなります。