【NFL】NFLに復帰した動機を語るカウボーイズDCジマー、「ひどいコーチだと思われたくはない」
マイク・ジマーはミネソタ・バイキングスのヘッドコーチ(HC)としての8年間の任期を苦々しい形で終えた2021年シーズンを最後に、NFLでコーチを務めていなかった。
ジマーは2000年から2006年にかけて守備コーディネーター(DC)を務め、それ以前の6年間もスタッフとして在籍していたダラス・カウボーイズに、今回も守備コーディネーターとして戻ってきている。それは、チームにフィットするという点でも、バイキングス時代からジマーにつきまとっている否定的な意見に対抗する機会としても、理にかなっていると言えよう。
ジマーは『The Minnesota Star Tribune(ザ・ミネソタ・スター・トリビューン)』のマーク・クレイグに「戻ってきた理由の中に、自分のためにこれをしなければならない、というのがあった。人からひどいコーチだと思われたくはないからね」と話している。
「“ミネソタの後では何も証明することはない”と言ってくる人もいたが、私は証明できる気がしたんだ」
ジマーのヘッドコーチとしての実績は、本人が言うほど“ひどい”ものではなかった。
ジマーはチームを通算で72勝56敗1分に導き、勝率は.562をマーク。バイキングスはジマーの在籍時にNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区を2回制し、最初の6シーズンにおいては被ヤードで11位以上につけていた。
また、ジマーはバイキングスを3回プレーオフ進出に導いており、NFCチャンピオンシップまで勝ち進んだシーズンもある。それは、1977年以降でフランチャイズが到達した最高の結果だった。
しかし、そこが終着点となったのには理由がある。すなわち、ジマーが指揮を執った最後の2シーズンでバイキングスは勝率.500を下回り、ディフェンスはリーグの3分の1以下に沈んだ。そして、ジマーがとっていた権威的なアプローチは徐々に効果が減少していったのだ。