「イエナの驚異」と呼ばれたプラネタリウム なぜそんな異名に?
あなたの朝がいつもイイ朝でありますように―ニッポン放送『羽田美智子のいってらっしゃい』。2月6日放送分のテーマは「プラネタリウムの歴史」です。
現代のプラネタリウムは、丸いドーム型のスクリーンに実際と同じような星空と、さまざまな天体の映像を映し出しています。 現代のプラネタリウムの歴史は、ドイツから始まります。電気技術者のオスカー・フォン・ミラーは、科学技術の博物館「ドイツ博物館」の建設と、宇宙模型の展示を考えました。 その構想に、天体望遠鏡やレンズの技術を持つ会社「カールツァイス」が賛同し、技術者のバウエルスフェルトを中心に実現を目指していきます。 大変な苦労を経て1923年10月、完成したプラネタリウムが関係者にお披露目されました。当時、暗がりに映し出された満天の星の美しさに、大きな拍手が起きたそうです。 その後は改良が加えられ、1925年の「ドイツ博物館」落成式で、プラネタリウムが一般公開されました。4500個の恒星(自ら光を出す星)と、5つの惑星の動きが再現され、その美しさは大変な評判となります。カールツァイス社があるドイツ・イエナにちなんで「イエナの驚異」と呼ばれたそうです。 さらに改良が加えられた末、世界各地の星空を映し出せるユニバーサルタイプのプラネタリウムを開発。このプラネタリウムは「カールツァイス2型」と呼ばれ、世界中に広まっていきました。