マレーシア、ディーゼル油補助金の多くを廃止-財政状況改善に向け
(ブルームバーグ): マレーシアは10日から一律的なディーゼル油の補助金を打ち切り、財政改善に向けた重要な公約の達成を図る。
アミル・ハムザ・アジザン第2財務相は9日、プトラジャヤでの記者会見で、マレー半島では今後、毎週設定される市場価格でディーゼル油が販売されると説明。東部のサバ州とサラワク州では、ディーゼル油の補助金が引き続き支給されると述べた。
マレーシア政府は狙いを絞ったディーゼル油補助金へのシフトで、年間約40億リンギット(約1300億円)を節減できると予想している。政府は2023年にディーゼル油の購入支援に143億リンギットを費やしていた。
ディーゼル油価格はマレー半島では1リットル当たり3.35リンギットに設定される一方、サバ州やサラワク州などでは同2.15リンギットにとどまる見通し。
アンワル政権は今年、財政赤字の対国内総生産(GDP)比率を2023年の5%から4.3%に引き下げることを目指しており、投資家が注視する改革の一環として、広範な補助金の段階的廃止を迫られている。ただ、政府はインフレや家計支出への負担を考慮する必要もある。
原題:Malaysia to Set Diesel at Market Prices, End Most Subsidies (2)(抜粋)
--取材協力:Joy Lee、Karl Lester M Yap.
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Ram Anand, Anisah Shukry