７回表１死三塁、森敬の遊ゴロを本塁に送球し、三走の生還を阻止する巨人・門脇

◇２０日　「２０２４　ＪＥＲＡ　クライマックスシリーズ　セ」ファイナルステージ第５戦　巨人１―０ＤｅＮＡ（東京ドーム） 　魂がこもった好守備でチームを救った。巨人は７、８回のピンチで、遊撃の門脇と三塁の増田大がビッグプレー。阿部監督も「あの２つで勝ったようなもの。素晴らしかったです」と賛辞を惜しまなかった。 　まず門脇が先陣を切った。７回１死三塁で森敬が放った三遊間への強烈な打球を抜群の反射神経を生かして、間髪入れずに本塁へ送球。捕手の岸田がタッチしやすい位置に投げて、突っ込んできた三走をアウトにした。絶体絶命の場面で見せた好プレーに、門脇はガッツポーズを見せた。 　レギュラーシーズンはセ・リーグの遊撃手で最多の１６失策と苦しんだ。「気持ちに弱さが出て攻められなかった」と反省し、クライマックスシリーズ（ＣＳ）までの期間は「弱さを忘れるくらい集中しよう」と守備練習に没頭した。この鍛錬が大一番での美技につながった。 　増田大も負けてはいない。８回無死一塁で代打・蝦名が送りバントを試み、打球は投手の前に転がった。前進していた背番号０は猛チャージして素早く処理すると、矢のような送球で一走を二塁で封殺。ボールを取った門脇も素早く一塁に投げて、併殺を完成させた。 　増田大は「この辺に転がったら絶対（二塁に）投げようと準備してた。迷いなくいきました」と納得の表情。途中出場が多いが、「亀井コーチが『スーパーサブのレギュラーだ』って言ってくれたのがモチベーション」と控えとしての矜恃（きょうじ）をのぞかせた。