タックル問題の日大会見「すべてにおいてあり得ない」
この時点なら理事長が会見するべき
関学大に再回答書を提出した翌日の25日には、大塚吉兵衛(※)学長が会見した。この日の司会は前回の男性ではなく、言葉遣いも丁寧になり、会見はスムーズに進んだ。石川さんは「この日の運営はまともに行われていた。前々日の会見から学んだのではないか」 ただこの段階で、6日の試合からすでに19日が経過している。「遅すぎるし、ありえない。これでは、問題を軽視していたのではないかと疑われてしまう」と批判。「今の時点で初めて会見を開くなら、運動部を統括する学長ではなく、経営の責任者である理事長が出るべきだ。もはやこの問題は、運動部を超えて、日大全体の問題にまで発展しているのだから」と疑問を呈した。 この問題を調査するために日大が立ち上げる第三者委員会については現在、委員の人選中だという。大塚学長は「できるだけ早く設置したい」と述べるのみで、スケジュールを具体的に示さなかった。石川さんは、こうした対応の遅れも問題視。「不祥事が起きたら、早い段階で内部調査の実施や第三者委員会の設置、同委員会からの報告書提出など、原因究明に向けた取り組みのスケジュールを固めるのが、危機管理の基本中の基本。それができていない」 現在、メディアは連日この問題を報道するほか、インターネット上でも日大を批判する投稿が多数見られる。石川さんは、これらによるマイナスの広告効果は数億円規模に上る可能性もあるのではないかと推測する。 (※)…「吉」の漢字は上が「土」 (取材・文:具志堅浩二)