忘年会シーズン到来!! でも、昔みたいにバカ食いできない寂しさに今こそ考えたい「胃もたれ」との上手な付き合い方
■超大盛りボタンは登山と一緒 とはいえ、である。胃もたれしてでも食べたい日、どうしても食べたいものもあるのではないか。例えば二郎系ラーメンを「マシマシ」にしないことなどありえない、そんな人も少なくないだろう。券売機の前で罪悪感に責め立てられながら、結局は超大盛りのボタンを押してしまう自己と、どう向き合うべきか。 「そういう店に行くことは、いってみれば〝登山〟と一緒なんですよね。山に登りたい欲求は、丘に登っても満たせないでしょう。券売機の前で迷うところから、すでに登山というアミューズメントが始まっているんです。 だからそういう日は、自分の気持ちを全解放して頂上まで登り切ったほうがいいと思います。その日の夜や翌日からの食事や運動で、なんとか帳尻を合わせるくらいでいいと思うんですよね」 そう言いながら白央さんがカバンから出したのは、2種類の胃薬だった。どちらもドラッグストアでよく見かけるもので、特別なものではない。 「こっちは寝る前に飲むタイプ。こっちは食べる前か後に飲むと、翌日の胃がラクになります。僕はたくさんの市販薬を試してきて、このふたつが効くと感じています。 とはいえ人それぞれ症状は違いますから、薬剤師さんに相談してご自分の帳尻合わせに一番合うものを探してみるのが良いかもしれません。市販薬ですから、副作用を気にするような強い成分は入っていませんしね」 つまり、大好きなものを思い切り食べる日や、楽しい飲み会のさなかに節制を実践するよりも、その前後の数日で調整を図ればいい、というのが白央さんの考え方なのだ。 「僕はお酒が大好きだし、幸いにして苦手な人と義理で飲むこともないので、飲み会はとことん楽しみたいんです。お酒を飲むと満腹中枢がまひするので、どんどん食べてしまいますが、それはもう仕方がない。 僕もいまだに翌朝にスマホを見て、全然記憶のない2軒目、3軒目の写真に驚くことがよくあります。〝なんだこのラーメンは?〟と。でも、毎日が我慢するだけだと、人生が楽しくないじゃないですか。楽しむ日はとことん楽しんで、それ以外の日でうまくリセットするほうがいいと、僕は考えています」