東芝2015年第3四半期連結決算発表(全文1) 業績予想7100億円の赤字
新生東芝アクションプランの進捗状況について
続きまして新生東芝アクションプランの進捗状況についてご説明をいたします。本日、ハードディスクドライブ事業の収益改善施策、ヘルスケア事業の体制見直しにつきまして、追加で公表させていただきました。ハードディスクドライブ事業につきましては、新生東芝アクションプランの柱の1つでございます、構造改革の断行の一環として収益改善、黒字化を目的とし、施策を実施をいたします。パソコン向けの市場が縮小する中、今後も市場伸長が期待できるエンタープライズ向けに経営資源のシフトを加速をし、事業構造を転換することにより収益基盤を強化いたします。施策の概要は資料をご覧いただきたいと存じますけれども、これらの施策実施に伴い、国内で事業に関わる人員、約150名について再配置、および再就職支援を含む早期退職優遇制度を実施することを決定いたしました。 またヘルスケア事業につきましては、新生東芝アクションプランの柱の1つである、事業ポートフォリオおよび事業運営体制の見直しの一環として進めている、東芝メディカルシステムズ株式会社への外部資本導入に伴いまして、2016年3月末でヘルスケア社の廃止を決定いたしました。これまでヘルスケア社が担当しておりました、重粒子線がん治療装置、ゲノム解析受託サービスなどにつきましては、グループ内の他部門へ移管し、引き続き東芝グループ内で事業を継続してまいります。また、リストバンド型の生体センサーなどのその他の事業につきましては、グループ内外への移管などを検討しているところであります。 2016年3月末日を目途に、それぞれの事業の方向性を決定する予定でございます。事業体制見直しに伴いまして、国内で事業に関わる人員約90名について再配置、および再就職支援を含む早期退職優遇制度を実施することを決定いたしました。 続いて送変電、配電事業の構造改革の方向性についてご説明をいたします。現在、収益が大きく悪化しております同事業につきましては、抜本的な構造改革を図るべく、海外拠点の閉鎖、縮小を中心に、資料にございますような内容の検討を進めているところでございます。検討を加速させ、具体的施策が決まり次第、速やかに開示をさせていただきます。また、そのほかの事業につきましては、憶測を含め、さまざまな報道がなされておりますけれども、この場ですでに公表済みの事業構造改革の進捗や当社の考え方などにつきましてあらためてご説明をいたします。 パソコンや家庭電器事業につきましては、公表している構造改革を確実に実行しつつ、他社との事業再編に向けて検討を加速させているところでございます。本日この時点では皆さまにご説明を差し上げられる段階にはまだございませんけれども、まとまり次第速やかに開示をいたしますので、ご理解をいただきたいと存じます。 ディスクリート半導体、システムLSIにつきましても、公表いたしました構造改革を断行し、16年度での黒字化を目指している最中でございます。今後もさまざまな方法で外部の協力を得ながら事業の価値を高めていく方策を検討することも視野には入れておりますけれども、すでに収束や撤退を表明している白色LED、CMOSセンサー以外の事業に関しましては売却したり、事業から撤退したりすることは、現時点では考えてございません。また決まった事実もございません。特にディスクリート半導体、車載・産業システムLSIにつきましては、事業を継続していく意向に変わりはございません。これらの各事業につきましてはまずは構造改革をしっかりと進め、お客さまや関係者の方々から信頼を回復できるよう、全力を挙げて事業を立て直していきたいと思います。