【明日の金ロー】「ライオン・キング」の王国の名前、実は習性から名付けられたものだった
明けましておめでとうございます。本年も当該週放送作品のあらすじや、作品に関わる小ネタを紹介していければと思います。ご愛読のほど、よろしくお願いいたします。 【写真】人気子役がライオンに変身「な“ガオー”です」 さて、新年一発目の放送は「ライオン・キング」(2019年)から。地上波で初放送された22年の年末以来、約2年ぶりの登場となる。物語は1994年に公開されたアニメ版を踏襲。実写さながらのフルCGで製作され、「本物よりも本物っぽい」ことから「超実写版」と銘打たれている。昨年12月20日には、本作の前日譚(たん)にあたる「ライオン・キング:ムファサ」が公開され、注目を集めた。 物語の舞台は、野生の王国である「プライド・ランド」。国内は百獣の王であるムファサによって平和に治められており、未来の王・シンバも幼なじみのナラたちと楽しく生きていた。だが、ある時、王位を狙うムファサの弟・スカーのたくらみによりムファサは命を落とし、シンバは国から追放されてしまう。 居場所を失い、さまよった末にシンバは新たな世界に足を踏み入れる。そこで新たな仲間と出会ったことで、自分が生まれてきた意味や使命を知るシンバ。日々の生活が楽しくなってきたある日、プライド・ランドからナラがやって来た。スカーの”恐怖政治”により、故郷が荒廃していることをナラから聞かされたシンバの取った行動は―。 このコラムを書く時に何げなく「百獣の王」と書いたのだが、そもそもライオンはなぜ「百獣の王」と呼ばれるのだろうか。住む地域が異なるので”直接対決”を見ることはできないとはいえ、確かに体つきなどを考えるとトラの方が強そうな気もするが…。 これには幾つかの説があるが、よく言われるのはライオンがネコ科の動物としては珍しく、集団生活をすることに由来したもの。一般的には1頭の大人の雄ライオンが、複数の雌と共に行動するのだが、その様子が「王」として他の個体を従えているように見えるからとされる。他にも、エジプトにあるスフィンクスがファラオ(王)の顔とライオンの体を合わせて作られているように、古代から王に近い存在とされているのも理由にあるようだ。 ちなみに雄ライオンを頂点に作られた群れは「プライド」と呼ばれる。そう、本作の「プライド・ランド」とは、ライオンの習性から名付けられたものだった。(高柳 哲人)
報知新聞社