エルメスが高級ブランド低迷の中で繁栄している理由(海外)
長期的な戦略
コンサルティング大手マッキンゼー(McKinsey)のグローバルビジネスストラテジストで、シニアアドバイザーのマーティン・ロール(Martin Roll)がBusiness Insiderに語ったところによると、高級ファッションの需要は周期的に繁栄と衰退を繰り返しているという。エルメスが現状維持できているのは、競合他社とは違い、成功を長期的な見方で測っているからだとロールは述べた。 他のブランドと違い、エルメスのブランドアイデンティティは「希少性に基づいて」いる、とロールは付け加えた。ファッショントレンドを追わず、シーズンに大きく左右される製品を出すこともないとロールは述べた。 「エルメスのバッグやスカーフは季節に合わせて買う物ではない」とロールは述べた。 「だがそれを正当化できるのは、ほぼ、一家の長期的な資産のようなものだからだ」 エルメスの戦略は「短期的成長を犠牲にしている」とロールは述べた。エルメスはあえて、そうしており、「成長を追い求めているわけではない」からだ。 「彼らはエルメスもすべての高級ブランドと同じように、供給過剰のリスクがあることを良く分かっている」とロールは述べ、それは家族経営ブランドである点も有利だと付け加えた。 「そうした安定が、オーナーシップの中にある」とロールは述べた。 「リーダーシップにも安定性がある」 「LVMHのブランドの1つなら、LVMHに報告しなければならない。いつでもグループの期待がある」とロールは付け加えた。
排他性の魅力
ラグジュアリー・インスティテュート(Luxury Institute)のミルトン・ペドラザ(Milton Pedraza)CEOが以前Business Insiderに語ったところによると、エルメスが今年成功しているのは排他性の魅力のおかげだという。
Maria Noyen