南方の淡水エビが富山県内の河川にいた 黒部・布施川で平野さん(黒部中央小)捕獲、魚津水族館で展示
主に西日本などの南方の河川に生息する淡水エビのヒラテテナガエビとヒメヌマエビが、富山県内の河川で見つかった。魚津水族館(魚津市三ケ)によると、確認は初めてという。16日から館内で展示し、学芸員は「環境の変化で生物の分布が変わっている。これらの生物を見て環境の変化も感じてほしい」と話す。 ヒラテテナガエビは、黒部中央小3年の平野煌大さんが今年9月に黒部市の布施川で見つけ、同館に持ち込んだ。ハサミ脚が太く長いのが特徴。体長5~6センチの若エビで、成長すると最大9センチほどになるという。 ヒメヌマエビは同館の調査で6月に氷見市の上庄川で発見された。赤褐色やまだら模様など個体によって色彩変異がある。見つかったのは2~2・5センチの成体。 これらの淡水エビは幼生期に海に浮遊し、対馬暖流に乗って北上。県内付近でも分布を広げているとみられる。不破光大学芸員は「温暖化や海流の変化が影響しているのでは」と推測する。
ヒラテテナガエビは1匹、ヒメヌマエビは3匹を「富山の河川コーナー」で展示する。この他、同じく南方系の淡水生物で近年、県内で増えているカワアナゴの幼魚も併せて紹介する。