柔道とレスリングの"二刀流"から、アメフトの世界へ アニマルリッツ復活へ、いざ関立戦「パワーでゴリ押しして勝ちたい」
「理想とした未来になってるのがうれしい」
パンサーズは2015年を最後に甲子園ボウルから遠ざかっている。この間待望されているのが「アニマルリッツ」の復活だ。1990年代に台頭し、強さを誇った2000年代の立命館は、個性にあふれた面々がフィールドで大暴れするディフェンス陣がチームを支え、「アニマルリッツ」と呼ばれていた。 塚本らDL陣は、春から「アニマルリッツ」の復活を見すえてきた。「僕が憧れたパンサーズって、DLがすごかったんです。古橋さんの有名なペップトークのころはもっとすごくて、相手のOLのブロッキングスキームをぐちゃぐちゃにしてた。中のDLってあんまり目立たないもんなんですけど、中の人もめっちゃ目立ってた。相手を破壊してたんで。今年のDLはそのときの迫力を取り戻すって言って春からやってきたんで、関学戦では激しさをもっと出していきたい。アサイメントうんぬんじゃなく、パワーでゴリ押しして勝ちたいっていうのが僕の気持ちです」 同期のメンバーについて、塚本は言う。「頼りがいしかないですね。いろんなキャラがいすぎて、おもろいぐらいにグチャグチャなんですけど、そのメンバーが同じものに向かって頑張ってるのを見て、俺もやらなあかんなと。(水谷)天空(そら)、(野村)彦(げん)、島岡(信介)とDLのヤツらもめっちゃアホなんですけど、メーターを振り切ってるみたいなヤツばっかりなんで、一緒にできるのが楽しいです」 中学時代に観戦した関立戦の舞台に、塚本直人が立つ。「夢の中で生きてるみたいな気分です。僕の理想としてた未来になってるのがうれしい」。一瞬でアメフトに憧れたあの日のスタジアム。その真ん中で、塚本が関学オフェンスに挑む。
篠原大輔