カンタベリー大主教が辞意 少年虐待への対応に批判 英国教会
【ロンドン時事】英国国教会の最高位聖職者であるウェルビー・カンタベリー大主教が12日、辞意を表明した。 国教会関係者による長年にわたる少年虐待の事実を把握していたものの、警察当局への通報を怠ったことに対する批判が高まっていた。 英メディアによると、国教会に関係する弁護士は1970年代から英国やジンバブエ、南アフリカで、少年に対し身体的、性的、精神的虐待を加え、被害者は約130人に上るという。独立調査報告書は先に、2013年に虐待について知った大主教が警察当局に通報していれば、加害弁護士は裁判にかけられた可能性があると結論付けた。この弁護士は18年に死去した。 大主教に対しては、報告書を受けて辞任を求める圧力が教会内部からも強まっていた。大主教は12日の声明で「私が個人的、組織的責任を取らなければならないのは極めて明らかだ」と述べた。