一気呵成の交代策がズバリ!横浜創英が開催地代表の検見川を退ける
今大会の開催地である千葉県代表の一角、検見川が初陣を飾ることはできなかった。秋山大樹監督は開口一番、「悔しいですね」と唇をかんだ。 【フォトギャラリー】横浜創英 vs 検見川 「相手にペースを握られたとき、どこまで辛抱強く戦えるか。県外の強豪チームと対戦して得たものはたくさんありますが、(そういう相手に勝ちきるために)もうワンランク、ツーランク、レベルアップしなければいけないと痛感しました」(秋山監督) スタンドに詰めかけた応援団の後押しを受け、28分に検見川が均衡を破る。FW9盛合世生(3年)が飛び出してきた相手GKより一歩早くボールを頭でとらえ、ゴールネットを揺らした。 「前半は自分たちがねらいとするサッカーができました。そういうなかで先に点を取れたのはよかったと思います。でも、後半に入ってから相手の勢いを止めきれませんでした」(盛合) 状況回復を図るべく、一気に4枚の交代カードを切った横浜創英は、後半31分に同点に追いつくと、試合終了間際に立て続けに2得点。終わってみれば、3-1のスコアで検見川を退けた。 殊勲のゴールスコアラーは、ともに途中出場の選手たちだ。まず、FW11川上哲平(3年)が同点&逆転弾を決め、FW19島崎廉(2年)がトドメとなるチーム3点目(PK)を冷静に叩き込んだ。横浜創英・宮澤崇史監督の交代策がズバリ、はまった。 「先制されたことで、早く追いつきたいと、気持ちが空回りしていました。後半、メンバーを大きく入れ替えましたが、自分たちがやるべきサッカーにもう一度、フォーカスし、しっかり時間を作りながら戦えたことが逆転につながったと感じます」(宮澤監督) 今大会では、AチームとBチームの枠組みをいったん取っ払い、選手間の競争を促そうとしている最中という横浜創英。「次の試合では、まったくスタメンが代わるかもしれません」と、宮澤監督は不敵な笑いを浮かべていた。 (文・写真=小室功)