「転勤が決まったよ」「いってらっしゃい」「えっ!?」…月収45万円・42歳サラリーマン、〈3歳年下妻との結婚〉をいまさら後悔し大荒れ
大きな企業になればなるほど「転勤」は当たり前。昨今はライフ・ワーク・バランスの観点からも転勤制度を見直す企業も。それでも転勤が昇進・昇給において必須条件だとすると「わかりました!」と承諾してしまうものです。問題は家族。「ついてきてほしい」という本人の希望は、叶えられないことも多いようです。 ▼【早見表】年収別「手取り金額」150万~2,000万円、50万円ずつ早分かり
転勤の辞令…家族も一緒についてくれると思っていたが
佐藤大輔さん(仮名・42歳)。ある日、辞令が出た夜の夫婦の会話を振り返ります。 ――決まったよ ――何が? ――転勤、九州支店 ――いってらっしゃい ――えっ、一緒に行くだろ ――いやよ、子どもたちの学校はどうするのよ 人事院『2022年度分民間給与実態統計調査』によれば、転勤制度があるのは調査企業の46.2%。従業員500人以上の企業では77.7%でした。大企業であれば転勤も当たり前、といったところでしょうか。 また少々古い調査になりますが、独立行政法人労働政策研究所・研修機構『企業における転勤の実態に関する調査』によると、国内転勤、海外転勤ともに30代が最も多く、次に40代が突出。また転勤の目的としては、「社員の人材育成」が最多で、「社員の処遇・適材適所」「組織運営上の人事、ローテンションの結果」「組織活性化・社員への刺激」「事業拡大・新拠点立ち上げに伴う欠員補充」「幹部の選抜・育成」と続きます。 佐藤さんが勤める会社では転勤先によって意味合いが異なり、福岡への転勤はいわゆる「出世コース」だといいます。3歳年下の妻と結婚するとき、転勤がある会社であることを改めて伝えたうえでプロポーズ。そのため、転勤が決まったら当然、ついてきてくれるものだと思っていました。 ――それが「1人でいってらっしゃーい」ですから、やっていられませんよ 結婚したことをいまさらながら後悔したといいます。 厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、大卒サラリーマン(平均年齢42.6歳)の平均給与は月収で40.8万円、賞与も含めた年収は673.6万円。従業員規模1,000人以上の大企業、40代前半に限定すると、平均月収は46.7万円、年収は810.0万円です。 【年齢別「大企業勤務・大卒サラリーマン」の給与】 20~24歳:24.8万円/370.3万円 25~29歳:29.2万円/518.2万円 30~34歳:35.3万円/626.6万円 35~39歳:41.5万円/753.5万円 40~44歳:46.7万円/810.0万円 45~49歳:50.8万円/882.2万円 50~54歳:56.9万円/988.9万円 55~59歳:58.3万円/1009.8万円 60~64歳:48.8万円/801.2万円 ※数値左より月収/年収 ※従業員1,000人以上企業/大卒/男性/正社員 現在、佐藤さんの給与は月収で45万円ほどとほぼ平均値ですが、福岡転勤を経て東京の本社に戻ったら大きく昇給することが見込まれるといいます。 ――福岡に3年ほどいて普通に実績を積むことができたら、年収は1,000万円の大台にのる ――人生の転機。それを1人で頑張れって……優しさが足りないと思いません?