日本、NZに完敗 守備陣に隙 ラグビーテストマッチ トライ取り消しでメンタルに打撃も
ラグビーのテストマッチ、リポビタンDチャレンジカップは26日、横浜・日産スタジアムで行われ、世界ランキング14位の日本代表は同3位のニュージーランド代表に19―64で大敗した。ワールドカップ（W杯）で3度の優勝を誇る「オールブラックス」との対戦成績は8戦全敗となった。 ◇ ひとたび守備を崩されると、あっという間にインゴールまで迫られた。子供のようにタックルをはね返され、なんとか食らいついてもボールをつながれてしまう。ジョーンズ・ヘッドコーチ（HC）が「シーズンで一番大事」と位置付けていた試合だったが、結果は10トライを奪われての大敗。約1年ぶりに日本代表として出場したフランカー姫野（トヨタ）は「ディフェンスで緩みが出た」と唇をかんだ。 前半5分にナイカブラのトライで先制。連続トライを許した後にトライを取り返し、2点差まで肉薄したところまでは良かったが、その後、守備が乱れた。守備網の隙を突かれ、2人でタックルに行けなくなった。 ジョーンズHCが指摘したのは前半22分、ビデオ判定によってトライが取り消されたシーン。「（判定は）全くその通り。（選手が）感情面で対応できなかった」。以降、ハーフタイムを挟んで6連続トライを献上。姫野も「メンタル面で上げていくのが難しいところがあった」と認めた。若手主体の経験不足が露呈した格好となった。 新戦力を積極的に使い、世代交代を図ってきたジョーンズHC。ニュージーランドの重量級のFWとスクラムで渡り合い、代表に初めて招集された選手がトライを挙げるなど、収穫はあった。 今季、残るは欧州遠征の3戦。次戦はフランス、6月に敗れたイングランドとの再戦も控える。そろそろ強豪と張り合える姿を見せたいところだ。（石原颯）
