銀座で「5500円フカヒレ定食」仕掛ける中国人女性の正体 美食ブランドを立ち上げる彼女の「夢と不安」
孫氏によると、フカヒレスープ定食は原価率50%となっており、小皿をたくさんおかわりした場合は赤字が出てしまうほど、客にとってはお得なメニューとなっている。なお、50%というのはフカヒレ定食のみで考えた場合のこと。一般的に、店全体での原価率は30%程度が飲食店で利益を出すための目安とされている。客席はすべて個室で、落ち着いてゆっくり過ごせるため、銀座に買い物に来た女性客などが穴場として活用しているそうだ。
なお、フカヒレの姿煮が入ったコース料理も提供している。 ■やりたいことにまっすぐに向かえば、夢は叶う 冒頭に紹介した銀座八芳は2024年2月にオープン。400席の大規模店舗が埋まるものか、孫氏としては勇気の要る決断だった。 「初めてのチャレンジだったが、インバウンド、日本のお客様双方に来ていただいて、この度2店目を出すことができた。でも、もう大丈夫とか、成功したと感じたことはなくて、いつも『明日はどうなるか』と不安」
それでも、2023年の年商は20億円、2024年は増加の見込みだ。新宿の新店舗は月商1億を狙う。水槽や、エビなどをローストできる鉄板など、銀座店になかった設備も追加し、よりライブ感を味わえる店舗となっている。 今後、銀座八芳ブランドだけで10店舗を目指すという。 「食べることが大好き。好きなもの、美味しいものを研究して、カッコいいお店を出していきたい。創業スタッフを含めて、社員が喜びや誇りを感じられるような会社に成長していきたい」
やりたいことにまっすぐに向かえば、夢は叶う。そんな明るい年になればいい。
圓岡 志麻 :フリーライター