トヨタ「GRスープラGT4」がEVO2に進化! 弱点を克服し耐久性大幅アップ…ニュルブルクリンク耐久選手権でシリーズチャンピオンも夢じゃない【Key's note】
レースでのウイークポイントが確実に対策された
僕はニュルブルクリンクの耐久選手権にフル参戦中。マシンはGRスープラGT4、タイヤはトーヨータイヤのプロクセス・レーシングスリックを装着しています。 現在、シリーズランキングに2位。1位はチームメイトであり同様にGRスープラGT4をドライブしています。そのような意味でいうなら、トーヨータイヤの性能がずば抜けていることが証明されているのですが、それでもGRスープラGT4にはウィークポイントがあり、そこが対策されたのであれば心強いですね。 新型EVO2ではまず、エンジンの冷却系が対策されています。これまでエンジンの熱ダレには苦労してきました。とくに夏場は油水温の上昇によりパワーダウンしていましたから嬉しい改良です。 トランスミッション対策も進んでいるようです。GRスープラGT4は驚くことに、7速オートマチックトランスミッションを採用しています。基本がオートマチックですから、変速に鈍さがあります。そこにもメスが入れられたのです。 ブレーキ性能にも改良が加えられました。レーシングカーながらABSも標準で組み込まれているのですが、一般車とは異なり、レース用にセッティングされています。これまでより精度が高くなったことで、ブレーキングでの競り合いで有利になるでしょう。 そして、何よりもホイールボルトが強化されたことが朗報です。これまでたびたびボルトが折れることでクラッシュ、あるいはリタイヤしていました。これで安心して攻めることができるのです。 というように、新型GRスープラGT4の2025年仕様「EVO2」は、おもに耐久性に対策が講じられたようです。これで安心してシリーズチャンピオンが狙えるようになりました。ぜひ、大幅に進化したレースをご覧になっていただきたいと思います。
木下隆之(KINOSHITA Takayuki)
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