門前・塩士が無安打無得点試合 高校野球石川大会、六回コールド 「今までで一番調子良い」
●飯田、鵬学園、羽咋、寺井、小松明峰、金沢商、二水も2回戦へ 第106回全国高校野球選手権石川大会第3日の13日、金沢市の石川県立、市民の両野球場と小松市弁慶スタジアムで1回戦8試合が行われた。元日の地震で校舎やグラウンドに被害を受けた能登の高校も登場し、門前は先発の塩士暖(3年)が小松市立を六回コールド10―0のノーヒットノーランで破り初戦を突破した。 飯田は金沢西を12―3の七回コールド、鵬学園は大聖寺に5―2、羽咋は県工に4―3で勝利し、スタンドから大きな声援が送られた。寺井は野々市明倫に9―7、小松明峰は穴水に7―4、金沢商は鶴来に6―2、二水は七尾東雲に8―1で勝利し、2回戦に進んだ。 ●塩士、応援に応え 6回無安打無失点の門前・塩士は12奪三振の力投に「周りのサポートもあり、状態は今までで一番良かった」と手応えを口にした。 地震後、金沢や小松に避難していたときもウエイトトレーニングを欠かさず、球速は10キロアップして140㌔台に。22年3月に就任した星稜高元監督の山下智茂アドバイザー(79)から精神面、技術面などの助言をもらい、コンディションを仕上げた。 スタンドには高校関係者や選手の保護者、OBや地元住民が応援に駆けつけ、門前ナインの勇姿を見届けた。主将の前川知貴(3年)は「野球ができるのも地域のおかげ。支えてくれたことに感謝したい」と笑顔。塩士も「目標は甲子園。勝ち上がることで能登全体に勇気を与えていきたい」と意気込んだ。