約500湯を巡った温泉オタク会社員 のどかでおおらかで、観光もグルメも充実な福島!不動湯、飯坂、岳温泉…。「こういうザ・温泉に浸かりたかった!」って嬉しくなっちゃう
訪れた温泉は約500湯、女ひとりで温泉を巡りまくっているという永井千晴さん。旅行情報誌編集部で働いた経験を活かし、現在は「温泉オタク会社員」としてブログなどで温泉情報を発信しています。その「温泉オタク会社員」こと永井さんが温泉の楽しみ方を紹介する当連載。今回のテーマは「アイラブユーベイビー福島」です。 硫黄に強刺激、ガソリン臭…私がおススメする「ヤバ湯」がこちら! * * * * * * * ◆初めての東北 私が初めて東北を訪れたのは、東日本大震災から2年半の月日が経ったころ。 震災復興の道半ば、といった雰囲気に包まれていて、宮城や岩手の海沿いは、瓦礫が撤去されてまっさらになった平地が延々と続いていました。 初めて福島に訪れたのもそのころ。 親戚もおらず、テレビやインターネットで得ていた情報だけでイメージしていた福島とは、まったく違っていました。 のどかでおおらかで、観光もグルメも温泉も充実していて、「すてき」でした。 今はもう震災前ほどの観光客が戻ってきているそうですが、本当にいい温泉が湧いているので、引き続き応援していきたい気持ちでいっぱいです。
◆東京からのアクセスが楽 とにかく、東京からのアクセスが(想像以上に)楽なのです。 東京駅から福島駅まで、東北新幹線で1時間半ほど。 ちなみに、新宿―甲府は1時間半、浅草―鬼怒川は2時間ほどかかります。 新幹線なので割高ですが、時間だけで見れば「東京から近い温泉地」にカウントしてもよさそう。 特に、福島駅から宿まで送迎プランがある高湯・土湯温泉あたりは、とってもおすすめです。
◆「一切の鳴り物を禁ず」を今も守る高湯温泉 大好きなのが、高湯温泉。江戸時代から続くしきたり「一切の鳴り物を禁ず」を今も守る、静寂に包まれた山奥の温泉地です。白く濁った硫黄のにおい豊かな温泉は、旅情たっぷり。 「こういうザ・温泉浸かりたかった~!」って嬉しくなっちゃう湯なのです。趣ある旅館で、福島のおいしい地酒とグルメを堪能する旅行がかないます。周りには旅館しかないので、おこもりがしたいときにぜひ。 ちなみに、高湯の近くには、私の大好きなぬる湯が湧く微温湯(ぬるゆ)温泉(名前もぬる湯!)もあります。 土湯温泉にある「不動湯温泉」も大好きです。2013年夏に火災によって焼失してしまい、現在は日帰り入浴のみで復活されています。私が訪れたのは、火災よりわずか2週間ほど前のこと。 山の温泉というと、「硫黄!」「濃厚!」とガツンとくるものが多いですが、ここはちょっと違いました。 山そのものが溶け出したようなやわらかさとつるやかさで、総檜造りの湯船にとろとろと注がれていて、なんとも優雅です。渓流沿いに造られている混浴露天も野趣あってよさそうでした。 宮城県の鳴子・秋保温泉と並んで、奥州(東北)三名湯のひとつに数えられている飯坂温泉もいいところです。福島駅から飯坂温泉駅までは20分ほどで、アクセスも楽々。 アッツアツでつるさらな温泉が心地よいです。温泉街が充実していて、散策も楽しめるのがすてき。街のシンボルである「鯖湖湯」は、外観も内観も和モダンで美しいです。
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