2500点の美術作品に彩られた「ホテル雅叙園東京」名前の由来は? 一日いても飽きない「アートツアー」など魅力を探る
●日本美のミュージアムホテル「ホテル雅叙園東京」の歩み
目黒川沿いは都内有数のお花見スポットとして有名ですが、秋も真っ赤な紅葉を楽しむことができる名所でもあります。 【画像】雅叙園の中はアートミュージアム? その様子を写真で見る(14枚) そんな目黒川沿いには、2500点もの日本画や美術工芸品に彩られた唯一無二のミュージアムホテル「ホテル雅叙園東京」が立地しています。 東京都指定有形文化財「百段階段」を有していることでも有名なこのホテルは、全身だった目黒雅叙園の誕生から現在までの、90年以上の伝統を受け継いできました。
目黒雅叙園のルーツは、創業者の細川力蔵が芝浦にあった自宅を改築した純日本式料亭「芝浦雅叙園」にあります。創業当時は日本料理に加えて北京料理をメインとし、お客さまに本物の味を提供することにとことんこだわった高級料亭でした。 そして1931年、「より多くの人々に本格的な料理を気軽に召し上がっていただきたい」という想いのもと、庶民やご家族連れのお客さまが気軽に入れる料亭として目黒雅叙園が誕生します。 目黒雅叙園の名前の由来は「文雅叙情」。「教養人や趣味人が1日いても飽きずに優雅に過ごせること」という意味が込められています。 また、細川力蔵は「料理を待つ間に目でも愉しみ、お大尽気分で過ごしてもらいたい」と、全国から腕のよい職人や芸術家を集めて料亭の壁や天井に豪華な装飾を施させました。こうして、”東洋一の美術の殿堂”と称される旧目黒雅叙園が生まれました。 そして2017年4月1日、目黒雅叙園からホテル雅叙園東京へリブランドしています。 ホテルスタッフによると、これらの美術工芸品に宿された創業者のおもてなしの精神を受け継ぎ、夢見心地な時間と衝撃的な価値を提供できるよう、スタッフ一人ひとりが温もりあふれるおもてなしを心がけているとのことです。 なお、2500点もの美術品がある中でも旧目黒雅叙園の正面玄関の美術品を移築して再現した「和室宴会場玄関」は特に人気になっているようです。 通常は和室宴会場の利用者しか入ることができないものの、宿泊者向けアクティビティ「雅叙園アートツアー」でも案内してもらえます。 また和室宴会場ロビーでは「モーニングヨガ」がおこなわれています。ポーズを変えるたびに異なるアートが目に飛び込んでくる体験で、ユーザーからは人気を集めています。 茶室に見立てられた客室は、全60室すべてが80㎡以上のスイートルームです。さらにスチームサウナとジェットバスを完備し、シンプルさと日本の気品ある美しさを兼ね備えています。 また、日本料理や中国料理、イタリア料理などの7つのレストランに加え、日本美の粋を尽くした和室宴会場をはじめとした23の宴会施設を有しており、四季の移ろいとともに旬の食材を堪能することができます。 宿泊以外にも結婚記念日やお食い初め、七五三、誕生日のお祝いなどさまざまな理由でホテルを利用する人も多いといいます。 中には、結婚式を2世代、3世代と同ホテルで挙げる利用者も。また、日本画や美術工芸品に彩られた唯一無二の空間が外国人宿泊者からの定評を得ており、7割ほどが海外からの利用者である月も少なくないとのこと。 ※ ※ ※ 実際に宿泊した利用者からは、「絢爛豪華な美術工芸品に彩られた絢爛豪華なパブリックエリアとは打って変わって、静寂に包まれた客室が心地よかった」「レストランにも創業当初から受け継ぐ美術品に囲まれた個室があり、非日常空間で味わう料理は格別だった」などの声が寄せられています。
Peacock Blue K.K.