阪神タイガース・藤川球児監督の手腕に期待…高校時代の恩師が語るエピソード
――藤川さんの素顔を、正木さんは「優しくて繊細」という。 「意外と人見知りもする。頭ごなしに言われたら反発する性格だったが、人の意見を聞いてのみ込めるようになった。選手の気持ちを受け止めながらやる気を出させる。そんな監督になるのではないだろうか」
――正木さんは、高校野球の監督、部長を務めた経験から「甲子園塾」の3代目塾長に就任。29日から大阪、神戸で若手指導者と向き合う。 「自分が監督の時は勝たないかんと思いすぎて、余裕がなかった。甲子園に出るのがすべてではない。指導者は高校生の繊細な気持ちに寄り添い、くみ取る力をつけないかん。自分ができなかったことを伝えていきたい」
(まさき・あきら) 1960年、高知市生まれ。高知商3年の時、78年夏の甲子園で外野手として準優勝。同志社大学卒業後、母校の教員となり、93~2000年、10~15年に監督を務め、春夏計3度、甲子園に出場。日本高校野球連盟理事、技術・振興委員長。
◆甲子園塾= 日本高校野球連盟が全国の若手指導者を対象に開く研修会。毎年11~12月に指導のポイント、体罰防止などをテーマに泊まり込みで意見を交わす。初代塾長は元箕島(和歌山)監督の尾藤公氏、2代目は元星稜(石川)監督の山下智茂氏が務めた。
読売新聞