WRC最終戦ラリー・ジャパンが11月16日に開幕、王者トヨタは素晴らしいシーズンのフィナーレを飾ることができるか【プレビュー】
王者トヨタに残されたもうひとつの大きな目標
2023年11月16日(木)から19日(日)、WRC(世界ラリー選手権)第13戦最終戦ラリー・ジャパンが愛知県豊田市のトヨタスタジアムをベースに、愛知県/岐阜県周辺のターマック(舗装路)ステージを舞台に行われる。第11戦ラリー・チリでトヨタが3年連続となるマニュファクチャラーズタイトル、第12戦セントラル・ヨーロッパ・ラリーではカッレ・ロバンペラとヨンネ・ハルットゥネンが2年連続となるドライバーズおよびコドライバーズ・タイトルを獲得。トヨタは3年連続で三冠を達成し、今年もチャンピオンチームとしてシーズン最終戦であるラリージャパンに臨む。 【写真はこちら】「イセガミズ・トンネル」、「イナブ・ダム」、「シタラ・タウン」・・・見知ったあのスポットが、戦いのステージに!(全5枚) 最終戦ラリー・ジャパンを前に、トヨタはすでに3つのすべてのタイトルを確定しているが、トヨタにとってはもうひとつ、地元イベントで優勝するという大きな目標が残されている。 ラリー・ジャパンは2004年から2010年にかけて北海道でグラベル(未舗装路)ラリーとして6回行われた後、開催が途絶えていたが、トヨタのWRCでの活躍もあって復活の気運が高まり、2020年に開催地をトヨタの地元である愛知県および岐阜県に移して行われることが決定した。 ところが、新型コロナウィルスの影響で2年連続で開催を断念。昨年ようやく12年ぶりのWRC開催にこぎつけた。 ラリーの中心となるサービスパークは愛知県豊田市の「トヨタスタジアム」に置かれ、スペシャルステージは愛知県の豊田市、岡崎市、新城市、そして岐阜県の中津川市、恵那市に設定。ステージの路面は、岡崎市の河川敷の一部区間を除けばすべてターマックで、山岳地帯の一般道が大部分を占めていた。 今年も全体的なフォーマットに大きな変更はない。新しいラリー・ジャパンのステージは、スーパーSSのステージを除くと、山岳地帯が大部分を占め、道幅が狭く、ツイスティなコーナーが連続する非常にテクニカルな設定。ドライバーはスピードとリズムの変化に上手く対応する必要があり、落ち葉や落ち枝で滑りやすい路面や低い気温にも注意が必要だ。また、昨年のように雨が降ると路面は非常に滑りやすくなり、かなりトリッキーなコンディションとなることも考えられる。