復刻・原点回帰で注目の時計 ゼニス、カルティエ、ロンジン…老舗の「遺産」生かす
歴史ある老舗ブランドや時計メーカーにとって、自社のアーカイブこそ、他社と差別化できる大きな無形財産であり、文字通り、遺産すなわちヘリテージである。こうしたヘリテージは、長い年月をかけて培われてきた信頼と、その結果としての高い評価の証しでもあり、一朝一夕に築き上げることはできない。今年の新作の中から、限られたブランドのみがかなえられるアーカイブを活用した復刻モデルや原点回帰モデルを紹介する。 【写真はこちら】カルティエやロンジンの名機、「よみがえった」姿とは シチズンの懐中時計もチェック!
■ZENITH ゼニス
デファイ リバイバル A3648 1969年に発表された「デファイ」の初期モデルRef.A3648に着想を得たダイバーズウオッチ。シャープなケースラインや4時位置と5時位置の間にあるリューズ、5連タイプのブレスレット、オレンジのベゼルなど、レトロフューチャーなデザインと色使いを忠実に再現。直径37mmのコンパクトなケースながら600m防水を達成し、シースルーバックからは自社製ムーブメントのCal.エリート 670を鑑賞することができる。自動巻き、SSケース/37mm。
■Cartier カルティエ
カルティエ プリヴェ トーチュ 亀の甲羅をモチーフとして1912年に誕生した「トーチュ」が、現代的な再解釈を伴って復活した。グレイン仕上げが施された柔らかな印象のダイアルは、ブラックのローマンインデックスとレイルウェイミニッツトラック、アップルハンドの時分針によってクラシカルにまとめられている。厚さ2.15mmの極薄手巻きムーブメントCal.430 MCを搭載している。手巻き、18KYGケース/41.4×32.9mm、世界限定200本。
■LONGINES ロンジン
コンクエスト ヘリテージ セントラル パワーリザーブ 「コンクエスト」コレクション誕生70周年を記念した新作。1959年に登場したパワーリザーブを備えたモデルをデザインベースとしており、オリジナル同様にセンターにディスク式のパワーリザーブインジケーターを備えている。ゴールドカラーのインデックスと針、シャンパンカラーのダイアルが、レトロな印象をもたらす。機械式ムーブメントの精度を司る調速機のテンプにはシリコン製ヒゲゼンマイが採用され、耐磁性にも優れる。自動巻き、SSケース/38mm。