久保建英や南野拓実にはない唯一無二の特徴 鎌田大地が今後の日本代表の鍵を握る訳【前園真聖コラム】
森保ジャパンをもうワンランク上に上げるためには?
2022年のカタール・ワールドカップ(W杯)以降、多くの日本人選手がヨーロッパの各クラブで中心選手となって活躍している。今回招集された選手の中で今後の日本代表の鍵を握る選手は誰か。元日本代表MF前園真聖氏は、久しぶりに招集された選手が今後の日本代表に必要だと語った。(取材・構成=森雅史) 【一覧リスト】「言葉を失った」 森保ジャパンが「世界13位」“ドイツ超え”ランキング ◇ ◇ ◇ 今の日本代表で鍵を握る選手は誰か。 久保建英(レアル・ソシエダ/スペイン)だと考えてもいいでしょう。2023-24シーズン、久保はクラブで不動の位置を獲得しました。中心選手として攻撃を牽引し、ドリブル突破、パス、そしてゴールとすべてに高いレベルを見せたと言えるでしょう。 もちろん日本代表でも重要な役割を演じました。昨年9月はトルコ戦でフルタイムプレーし、チームの2点目となる中村敬斗(スタッド・ランス/フランス)のゴールは久保のシュートの跳ね返りからでした。10月のチュニジア戦では伊東純也のゴールをアシストしましたし、11月のワールドカップ予選、アウェーのシリア戦では先制点をマークしています。 今年1月・2月にはカタールで開催されたアジアカップにも参加しました。その後はさすがに疲労を感じさせる部分もありましたし、2月18日のマジョルカ戦以降はリーグ戦でのゴールがありませんでした。それでも、この1年の久保の成長には目を見張るものがあると思います。 ただ、僕は現在の日本代表をもう1ランク上に上げるために重要な選手は、鎌田大地(ラツィオ/イタリア)だと思っています。 鎌田は2023年11月16日、ホームのミャンマー戦で先発したものの負傷し、ハーフタイムで交代となりました。その後は2024年のアジアカップ、3月の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)戦には招集されていません。 その間、鎌田はイタリアで苦労していました。マウリツィオ・サッリ監督には信頼されず出場時間をなかなか与えてもらえませんでした。イゴール・トゥドール監督に代わってからはすぐにチームの中心として活躍して、本来の実力を発揮できるようになりました。