「山形だしが優しい朝食が620円」「食欲もない朝にも最適!」…。だし茶漬けえん「620円朝食」の凄さに膝を打つ朝
ちりめん山椒は、うってかわってお上品。繊細な湯葉を香り高い山椒ちりめんで煮ています。山椒のピリッとした辛味と爽やかで深い清涼感と、小さめサイズのちりめんじゃこの塩気と、カリカリとした香ばしさは、ご飯を格上げしてくれるおいしさ。 湯葉は豆腐を作る過程で豆乳を煮た時に、表面にできる薄皮をすくい取ったもので、しっとりと柔らかく、口の中に入れるやいなや、ホロホロとほどけていきます。味は非常に淡白で「言われてみれば確かに豆腐っぽい味がするな」という程度。つまりは湯葉に、山椒ちりめんの旨みがたっぷりと染み込んでいます。
だしをかけて、かき混ぜて一緒に掻き込めば、相乗効果でますますおいしい。 自宅で食べるお茶漬けって、余ったご飯に冷蔵庫にある漬物なり梅干しなり、鮭フレークなりを乗せて(もしくはお茶漬けの素をかけて)、お茶をかけて食べるという、「料理と言うのもおこがましいのでは?」というぐらいのお手軽な存在。 だけど、「だし茶漬け えん」は、極上のだしで食べることで、軽食でありながらごちそう感があります。 お馴染みのお茶漬けというスタイルであり、注文したらあっという間に出てくるけれど、家庭ではとてもじゃないけど真似できない深みのあるだしは、わざわざ訪れて食べたくなる味です。
■朝は男性に人気・夜は女性が多め? 筆者が今回訪問した店舗は、山手線の駅直結の地下街にあります。細長い空間の左右にカウンターが1列ずつ配置された15席ほどの小さなお店ながら、朝から5人ほどの利用者がいました。 椅子は背もたれなしの丸椅子で、それぞれが2席から3席とばしで座り、黙々と食べています。新しい客がやってきて、1人が券売機前に立つと、誰かが席を立つというループが繰り返され、回転率はかなり高め。
私が店に滞在した間に、お茶漬けを食べていたのは全員が男性でした。女性もやってくるのですが、「お茶漬けを食べるのかな?」と思ったら、揃いも揃ってテイクアウトのおにぎりを買って去っていきます。 以前から「だし茶漬け えん」を、朝食も夕食にもちょこちょこ利用しているのですが、朝はいつも男性客が多めで、夜は女性客が多めです。これって大変興味深い。 飲食店の客層って固定されていることが多いんです。「松屋」はいつ行っても男性客が多いし、「Soup Stock Tokyo」はいつ行っても女性客が多い。「だし茶漬け えん」のように、時間帯によって男女比が変わるって意外と少ないんです。