シンエンペラー（左から2頭目)は追い上げるも3着に終わった。右端が勝ったエコノミクス（©Katsumi.Saito）

【ダブリン（アイルランド）14日】愛チャンピオンS（GⅠ、芝・左2000メートル、8頭立て）がレパーズタウン競馬場で行われ、日本から参戦したシンエンペラー（栗東・矢作、牡3）は鋭く追い込んで3着。大目標の仏GⅠ凱旋門賞（10月6日、パリロンシャン、芝2400メートル）に向けて手応えをつかんだ。優勝したのはエコノミクス（英＝W・ハガス、牡3、父ナイトオブサンダー）で、4連勝でGⅠ初制覇を飾った。 ◇ 大一番に向け、価値のある敗戦だ。シンエンペラーは好スタートから4、5番手を追走、直線で窮屈になって後方に下がるシーンもあったが、最後は鋭く伸びてクビ、3／4馬身差の3着に追い込んだ。 「暑さで日本で仕上げられなくて、フランスで徐々に体調が上がっていましたが、7、8割の状態の中でよく頑張ってくれました。勝ちに来たので悔しいのは確かですが、次に向けてはいいレースだったかなという部分はあります」と矢作調教師。坂井騎手も「凱旋門賞に向けて、決して悲観する内容じゃないと思います」と前を向いた。 今後はフランス・シャンティイに戻り、凱旋門賞に向けて調整される。今回の結果を受け、欧州の大手ブックメーカーはシンエンペラーの評価を上方修正。2020年の凱旋門賞馬ソットサスの全弟は、熱い注目を浴びながら本番を迎える。 ◆キルターナンSの結果　14日のキルターナンS（レパーズタウン、GⅢ、芝2400メートル、10頭立て）に坂井騎乗で出走したラファミリア（栗東・矢作、牡3）は8着だった。