もうすぐお彼岸「意外に知らないお墓のマナー&トラブルエピソード」元葬儀屋社員に聞いた
お墓トラブルエピソード3:「お墓を任せっきりにする」
現役世代の方で故郷から離れて暮らしている場合、必ずしもお彼岸に帰省できるとは限りません。 しかし、お墓参りやお墓の手入れを任せっきりにすると、親族間でよく思われない人が出てくる可能性があります。 「あいつは長男なのにお墓のことを何もしない」「私だって忙しいのに、私ばかりお墓の手入れをしている」 お墓参りやお墓の手入れを任せっきりにしていると、このような不満が出てきがちです。不満がたまると、ささいなことで大きなトラブルになることがあります。 何かトラブルが起こる前に、ご先祖様を敬っている、大切にしている気持ちを行動で示すことが重要です。 お彼岸の時期にお墓参りをすることが難しい場合は、ゴールデンウィークやお盆、年末年始などを利用しましょう。なかなかお墓参りができないときには、お線香やお花をお供え物としてご実家に送るのも、一つの方法です。
お墓トラブルエピソード4「イノシシにお墓を壊される」
イノシシは、近年数が増え、街中に出没したイノシシの目撃情報が時々ニュースになっています。そんなイノシシの好物は、ミミズやどんぐりです。 よく、イノシシに畑や山を荒らされた、という話を聞きますが、それは鼻や蹄で土を掘り返し、土の中にいるミミズを捕まえて食べているのです。 山の中にあるお墓は、畑と同様にイノシシに荒らされる可能性が高くなります。暖かくなって久々にお墓参りに行ったら、イノシシにお墓が倒されてしまっていた、と近年よく耳にします。 イノシシによってお墓が倒されていた場所は、掘り返された地面の跡が残るため「犯人」を特定しやすいのです。 また、山の中でなくても、お墓の裏手が山だと、ドングリの木が茂っていることが多くあります。落ちているドングリを求めて、イノシシがやってきて、通り道にある小さなお墓を倒してしまうのです。 イノシシに悪意があるわけではありませんが、結果としてお墓が被害を受けてしまうことになります。
まとめにかえて
今回は、お彼岸で知っておきたいお墓をめぐるトラブルをお話しました。お彼岸は、多くの人がお墓参りに訪れる時期です。 このほかにも、お墓やお墓の駐車場で騒ぎ、トラブルになることもあります。お彼岸のお墓参りは、マナーを考えて行いましょう。
【お彼岸カレンダー】2024年(令和6年)の春・秋のお彼岸はいつ?
●春のお彼岸 ・3月17日(日)~3月23日(土) ・彼岸入り 3月17日(日) ・中日(春分の日) 3月20日(水) ・彼岸明け 3月23日(土) ●秋のお彼岸 ・9月19日(木)~9月25日(水) ・彼岸入り 9月19日(木) ・中日(秋分の日) 9月22日(日) ・彼岸明け 9月25日(水)
佐橋 ちひろ