魚ポチ、sakana bacca、フード人材バンク…株式会社フーディソンが取り組む“3つのサービス”を紹介
◆水産業におけるIT化の“最大の恩恵”
フーディソンの事業内容を聞いた笹川は、「最近は生産者との距離が縮まるサービスがたくさん出てきている印象がありますが、魚は初めて聞きました」と率直な印象を述べると、「正直、大きな競合がいなかったので参入を決めたところもありますし、(設立してから)ここまで、のびのびと成長することができていると思います」と山本さん。 さらには、「既存の水産業者は、業界的にデジタルやテクノロジーを取り込むハードルが高い一方で、他業界の方がこの領域に入ろうとすると、市場で活動する免許や売り先が必要だったり、魚の目利きができないといけなかったりと、いろいろなハードルがあって参入しにくい。なので、どちらにしても競合が生まれにくい環境にあると思います」とも。 そうしたなか、現在は“いかに現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を図るか”が課題だと言い、「僕らはシステム化を前提に、はじめはすべて自分たちの手でおこない、その後に人の手でなくてもできること、職人でなくてもできることを見極めてシステム化を進めています。実際に自分たちがやってみる、これが重要だと思います」と話します。 そこで笹川が水産業におけるIT化の事例を伺うと、「皆さんは感じにくいところかもしれませんが、“水揚げされた魚が当日にECサイトで買える状態になっている”というのが最も具現化されたところだと思います。今まで、その日に何の魚が買えるのかは市場に行かないと分からなかったのですが、それが遠くにいながらも分かるようになりました。これはお客さまが感じている(水産業の)IT化の最大の恩恵だと思います。世の中では当たり前のことですが、(水産業では)実は大変な進化なんですよ」と語っていました。 (TOKYO FM「DIGITAL VORN Future Pix」2024年9月7日(土)放送より)