井岡一翔とダイレクトリマッチを闘うマルティネスが来日「12ラウンドは闘わない」 ファイトマネー増には「本当に満足している」
プロボクシングのWBA世界スーパーフライ級王者のフェルナンド・マルティネス(33)=アルゼンチン=が20日、合宿地の米フロリダ州マイアミから米カリフォルニア州ロサンゼルスを経由し、羽田空港着のデルタ航空機で来日した。初防衛戦として前WBA世界同級王者で、現同級6位の井岡一翔(35)=志成=とダイレクトリマッチ(31日、東京・大田区総合体育館)を闘う。 11時間以上の長旅にも関わらず、マルティネスは「旅は短く感じた。とても快適な旅だった」と元気一杯で紳士的な態度で報道陣の取材に応じた。前戦は判定で完勝したが、今度はKO勝利での返り討ちを狙う。 「前戦と似たような試合になると思う。前回の試合からそんなに時間がたっていないので、大きな変化はないと思う。戦争をするような感じだ。12ラウンドは闘わないと思う。それより2ラウンドぐらい早く終わるんじゃないか」 IBF王者だったマルティネスは7月7日に東京・両国国技館で、WBA王者だった井岡と2団体王座統一戦で対戦し、3-0の12回判定勝ち。王座統一を果たした。井岡がダイレクトリマッチを望み、「ファイトマネー次第だ」と話していたマルティネスは「良い金額を提示してもらった。なので本当に満足している」と前戦よりもかなり高額のファイトマネーの提示を受けたため、ダイレクトリマッチを認めなかったIBF王座を10月に返上してまで、再戦を選択した。 クリスマス休暇を日本で試合直前に過ごすことには「本当に自己犠牲の極みだ。クリスマスという大事な日を家族と離れて過ごすことになる」と話したが、「私はその家族の将来のために闘う。いい結果を出して、ベルトを持って帰りたい。だから私はここで集中している。私は母親に家を買ってあげたい。娘たちに家を与えたい。だから今、私はとても試合に集中している。お金はとても重要だ」とモチベーションはとても高い。 9月から在住するアルゼンチン・ブエノスアイレスで約2カ月間、フィジカルの状態を整え、約1カ月前にマイアミ入りして実戦練習を重ねてきた。「最終段階の激しいトレーニングはマイアミでやった。日本に来て残りの時間は体重調整だ」と筋肉隆々の太い腕をしており、状態はとても良さそうだった。 前戦までは元世界2階級制覇王者のマルコス・マイダナ氏(41)=アルゼンチン=が代表を務めるチノ・マイダナ・プロモーションズとのみ契約していたが、前戦の勝利で米興行大手プレミア・ボクシング・チャンピオンズ(PBC)からも3試合契約のオファーがあり、共同プロモートの形となった。