都立日野台が粘る都立大島海洋国際・小笠原・芦花合同チームを退け2回戦に進出
8月31日、第103回全国高校サッカー選手権東京予選1次予選が行われ、都立日野台は都立大島海洋国際・小笠原・芦花の3校による合同チーム(以下、合同)と対戦し、7-2で勝利を収め2回戦進出を決めた。 【フォトギャラリー】大島海洋国 際・小笠原・芦花 vs 都立日野台 台風10号の影響で直前まで開催が危ぶまれたが「前日に明日は絶対(試合が)ある」とチーム内で話していたと言う都立日野台は、立ち上がりから激しく合同陣内に攻めFKを獲得すると、MF7齊藤遥人が直接ゴールネットを揺らし、都立日野台が開始2分で主導権を握る。勢いに乗る都立日野台流れるような攻撃から10分にはMF11森瑞希がカットインから、18分には右サイドを崩したMF6新井直陸のクロスからFW9近藤悠生がゴールを狙うも追加点ならず。 それでも31分、自陣からのパスを受けた齊藤が相手DFと競り合いながらも左足を振り抜くとこれがゴールネットに豪快に突き刺さり追加点を挙げると、直後の33分には左サイドの新井の浮き球がGKの伸ばす手を弾きゴールに吸い込まれ3点目。さらに新井は38分にもゴールを決め、都立日野台が4-0とリードを広げる。 前半にまずは1点を返したい合同は、AT2分に相手のPA手前でボールを受けたMF2緒環良吹が迷わず振り抜くと、これが応援席もどよめくゴラッソとなり、後半へ望みを繋ぐ。 ハーフタイムに「1点返したら流れが変わるから。信じて戦おう」と送り出された合同イレブンだったが、都立日野台も「自分が取って流れを引き戻す」と心に秘めて後半に臨んだキャプテンのMF5前田翔吾がゴールを決め、再びその差を4点に広げる。
これに対し合同も58分右サイドからのアーリークロスを逆サイドに走り込んだDF20向井武男が合わせ反撃再開。しかし、攻撃のギアを上げた都立日野台は、64分に森がゴールを決めると78分には左サイドからドリブルで仕掛けた近藤がトドメを刺し、結局7-2で合同を振り切った。 試合後、都立日野台・磯村雄大監督は「立ち上がりすぐに点が取れて、3年生も全員で試合に出て、やりたいことはできました。2失点は今後の課題かなと思いますが、それでも次に繋がって良かったと思います」と課題も口にしたものの、ひとまず安堵の表情を浮かべた。また「相手は気持ちがあって一生懸命やるチームでした。想像以上に良いチームでした」と相手へのリスペクトも忘れなかった。 キャプテンの前田は「(齊藤)遥人が決めてくれて気持ちが楽になって落ち着いて試合が進められました。失点はウチの集中力不足で防げたかなと思いますし、なくして行かないとこの先勝っていけないと思います」と気を引き締めた。そして「去年のベスト32を超えるのを目標にしているので、まずは1次予選をしっかり勝ち抜いていきたいです」と力強く締めた。先制ゴールでチームに勢いを乗せた齊藤は「最近、雨で練習ができなかったが、今日は雨も降らずちゃんと試合ができて良かったです」とまずはゲームができたことを喜ぶと「(勝ち上がっていくと)どんどんレベルが上がっていくので自分もシュートの精度を上げていきたいと思います」と目標を口にした。 (文・写真=西山和広)