ピムコとミレニアムの元幹部、暗号資産業界向けコンサル会社を設立
(ブルームバーグ): 世界最大級のヘッジファンド会社と運用会社の元幹部が、暗号資産(仮想通貨)セクター向けの助言事業を開始する。ちょうどデジタル資産に好意的なトランプ前米大統領の大統領選勝利で、仮想通貨は全体的に上昇している。
新事業を立ち上げるのはミレニアム・マネジメントのポートフォリオマネジャーだったブノワ・ボスク氏と、直近でパシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のエグゼクティブバイスプレジデントだったマイケル・ブレスラー氏。両氏はそれぞれ今年10月と8月に退社し、デジタル資産コンサルティング会社x2Bの開業準備に取りかかっていた。
x2Bは資金調達や仮想通貨のローンチ、財務管理、マーケットメークのアレンジなどの問題について、仮想通貨プロジェクトに助言を行う。ボスク氏は以前、仮想通貨のマーケットメーカー、GSRで米国の統括責任者を務めていたことがあり、ブレスラー氏は1年半の間、同社のセールス部門グローバルヘッドだった。
ブレスラー氏はインタビューで、「従来型の金融とデジタル金融の接点に高いレベルで関わり、仮想通貨ローンチの複雑な力学を理解している人材は極めて少ない」と語った。
仮想通貨のローンチでは、取引所への上場を通じてトークンを一般投資家に売り出すことが多い。今年に入り注目された上場はいくつかあったものの、市場の反応は低調で、上場後の価格形成のための体制がうまく構築されていないと指摘する声もある。
仮想通貨業界は「より専門的で透明性の高いアプローチ」があれば恩恵を受けられるとボスク氏は述べ、x2Bは「ローンチに参画するさまざまな市場関係者やサービス提供会社にいっそうの責任や義務」を求めていくつもりだと続けた。
ブレスラー氏によると、x2Bは11月に開業し、すでに10社の顧客がいるという。
原題:Ex-Pimco, Millennium Executives Set Up Crypto Advisory Business(抜粋)
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Ryan Weeks