夜のイチゴ狩りが人気 「まるで美術館」抑制電照生かす 島根県安来市の農場
島根県安来市の「おおもりファーム」が手がける、夜間にイチゴ狩りを楽しめる「ナイトいちご狩り」が観光客から人気を集めている。電照に照らされたイチゴの栽培風景が利用客を魅了し、リピーターも獲得。大森雄介代表が美術館の雰囲気をイメージして企画し、地域特産イチゴのPRに貢献する。 株の休眠抑制などのために使う電照で、夜間(午後7時~8時半)にイチゴ狩りを体験してもらう。同農園が2021年から始め、毎年5月限定で月・金曜日を除き毎日開く。 神奈川県から同市にIターン就農した大森代表は「電照に照らされたイチゴがあまりにきれいなので、一般の利用客にも見せてあげたいと思った」と話す。昼間より40分長い90分間とゆっくり楽しめ、夜の涼しい時間帯に「かおり野」と「よつぼし」の2品種を収獲できる。 昨年度は、小さい子どもがいる家族連れやカップルを中心に約100人が利用。人気の秘訣(ひけつ)はイチゴ狩りに加え、電照に照らされたハウス内の雰囲気だ。松江市から夫妻で訪れた長谷川みゆさん(24)は「まるでイルミネーションの雰囲気でイチゴ狩りを楽しめた」と笑顔を見せた。
日本農業新聞