ホンダ「CRF1100Lアフリカツイン」とスズキ「GSX-S1000GX」最新ツアラーバイクの違いを徹底比較
初代モデルから一貫したコンセプトは、高いオフロードの走破性と、快適な高速ロングツーリングの両立。また、大排気量マシンながら高い悪路走行性を持つことなども人気を博し、特に林道などのオフロードも含めたツーリング好きライダーに大きな支持を得た。 ■2016年にCRF1100Lアフリカツインとして復活 その後、人気の沈静化などにより、2000年モデルで生産をいったん終了。だが、2016年、排気量を998ccにアップし、車名もCRF1100Lアフリカツインへ変更し復活する。また、通常の6速MT(マニュアル・トランスミッション)車に加え、独自のAT(オートマチック・トランスミッション)機構の「DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)」車も用意し、多様なニーズに対応する。
さらに2019年発売の現行モデルでは、エンジンの排気量を1082ccに拡大。スタンダード仕様に加え、大容量24Lの燃料タンクなどを備えるアドベンチャースポーツや、前後に電子制御のサスペンションを採用したアドベンチャースポーツESといった豊富なバリエーションを誇り、大ヒットを記録する。 なお、今回受けたマイナーチェンジ前のラインナップは全4タイプ。前後サスペンションのストローク量を伸長し、オフロード走破性をさらに高めたCRF1100Lアフリカツイン<s>と、電子制御サスペンション仕様のCRF1100Lアフリカツイン アドベンチャースポーツESの各仕様に、6速MT車とDCT搭載車を設定している。
そんなCRF1100Lアフリカツインの2024年モデルでは、タイプ設定はそのままに、エンジンの圧縮比、バルブタイミング、吸気ポート、ECUセッティングを変更。最大トルクを7%向上(従来よりも750rpm低い回転域で発生)することで、より余裕ある走りを実現する。また、DCT搭載車では、新しいエンジン性能に合わせて、DCTの制御を変更。発進特性と極低速域のコントロール性を向上させている。 加えて、CRF1100Lアフリカツイン<s>には、前後にチューブレスタイヤを採用したほか、大型で5段階の調整が可能なウインドスクリーンも追加し、実用性もアップ。スクリーンの素材には、「デュラビオ(DURABIO)」というバイオ由来プラスチック製を採用し、環境にも配慮する。