暗号資産市場は目先の大きな推進要因を欠いている:JPモルガン
先月末時点での暗号資産(仮想通貨)市場の総額は2兆2000万ドル(約319兆円、1ドル=145円換算)で、3月のピーク時から24%下落したと、JPモルガン(JPMorgan)は9月6日の調査報告書で指摘し、次の発展のきっかけと「リテールの関与の強化」が待たれると述べた。 「全体的に見ると、暗号資産のエコシステムには依然として大きな推進要因が欠けている。そのため、暗号資産トークンと資産価格はマクロ要因に対して徐々に敏感になっていくと予想する」とケネス・ワーシントン(Kenneth Worthington)氏率いるアナリストたちは記している。 時価総額は減少したにもかかわらず、8月には取引高は増加した。平均日次取引高(ADV)は約8%増加し、中でもビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のADVは前月比で10%以上増加したと報告書は述べている。世界最大の暗号資産であるビットコインの価格は、先月8.7%下落したことが、CoinDeskのデータから明らかになっている。 ただし、ステーブルコインは例外で、前月比で時価総額が増加し、取引高も増えたと同行は指摘した。 イーサリアムとビットコインの現物ETF(上場投資信託)への資金流入は「やや期待外れ」だったとJPモルガンは述べ、1月に発表されたビットコインのそれと比較すると、イーサリアムの現物ETFの立ち上げは期待外れだったと多くの人が考えているという。 これらの商品の8月の純流出額は8100万ドル(約117億4500万円)だったと報告書は付け加えた。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Crypto Market Lacks Major Near-Term Catalysts, JPMorgan Says
CoinDesk Japan 編集部