ソフトバンク谷川原健太が2軍戦でマルチ安打 今季から捕手一本 1軍出場なしも「自分で決めたことはやり遂げる」
◆ウエスタン・リーグ ソフトバンク8―2中日(21日、タマスタ筑後) ソフトバンクの谷川原健太捕手(27)が今季3度目のマルチ安打を放った。「8番捕手」で先発出場。同点で迎えた2回無死一、二塁、144キロの真っすぐを振り抜き、左翼フェンス直撃の2点二塁打とした。「ちょっと詰まっていたけど、風もあっていい角度で打てたので、行くかと思ったけど力不足だった」と苦笑い。6回には無死一塁でセーフティーバントを決め、好機を広げた。「サードが後ろにいたので、やろうと自分で決めた」と振り返った。 ■まっすぐな視線の先に…【写真】 昨季は捕手と外野、代走などで1軍に61試合に出場し打率2割3分3厘。しかし、捕手一本で勝負すると決めた今季はまだ1軍出場がない。「自分で決めたことなので、キャッチャーで1軍に上がって試合に出られるように、やり遂げたい。成功したい」と前を向く。 打撃も調子が上がってきた。「(一時期は)打席での球の見え方が良くなくて、練習で意識することを試合でも意識しすぎていた」と振り返る。この日から、打席での見え方が良くなってきたと手応えをつかんだ様子で「試合では(課題を)無意識にできた」と話す。 リード面でも先発の村田賢一を引っ張った。「球速帯が一緒になってしまわないように、カーブを使った」。打者のタイミングをずらし、3回1死の場面では樋口から空振り三振を奪った。 試合後も、いい感覚を体に覚え込ませるため打撃練習に汗を流した谷川原。現状について「悔しい。けど1軍にいつ呼ばれてもいいように、できることをやる」。きっぱりと言い切った。(浜口妙華)
西日本新聞社