神戸で愛されるクレープ店「HAHAHA CREPE」(兵庫・三ノ宮)。みんな笑顔になっちゃう理由とは?
笑う門には福来る。「お客様」と「ラッキー」に恵まれて11年
こちらが「HAHAHA CREPE」を経営する原田ご夫妻。クレープ店を始めて11年目になるそうです。ご主人の原田隼之介さんは東京出身。学校を卒業してすぐは衆議院に勤めていた公務員だったという異色の経歴です。「公務員はつまらないって、すぐに思ってしまって(笑)。辞めた後はしばらくメッセンジャーをしていました」メッセンジャーというのは自転車に乗って書類配送をメインに行う仕事。企業が密集する東京では最速の配送手段として、出版社などの強い味方でした。自転車で颯爽と走る毎日を送っていた原田さんは、ある日たまたま知り合った人にハンバーガーショップのオープニングスタッフとして誘いを受けたそう。「ファストフードのイメージが強かったハンバーガーに“グルメバーガー”ってジャンルが出てきたきっかけにもなったお店なんですけどね。ここが初めての飲食の仕事です。アメカジ系の雑誌でもアメリカのカルチャーとしてハンバーガーが特集されたり…ブームになりました」大阪に拠点を移したのは、知人が経営していた喫茶店を引き継ぐことになったからなのだとか。その後、兵庫県のハンバーガーショップから誘いを受け、2年勤務。奥様のあおいさんとはその時に知り合ったそうです。そして、クレープ店を譲り受ける形で独立。人との出会いで、ここまでたどり着いたと話してくれました。楽しそうなことや好きだと思うことに、素直に向き合うよう心がけているという原田さん。その証に、お店には色々な雑貨や写真などが飾られていて、11年で積み上げてきた人との絆のようなものが見えてきます。例えば店名は、お客様から名付けてもらったようなものなのだとか。原田ご夫妻が結婚式を挙げていなかったという話を聞いた常連さんが、ふたりのために約80人ものお客様を集めて結婚式をサプライズプレゼント。その時ゲストが着ていたオリジナルのTシャツに「HAHAHA」とプリントされていたことから「HAHAHA CREPE」という名前にしたのだそうです。2年前にお店を移転した際も、店内デザインは常連さんが担当。原田さんご夫妻のイメージに合わせて、明るくポップに。「オペレーション的に『こう動きたい』って希望は出したけど、あとは全部任せました。お客さんから見えている自分たちの方が正解に近いと思うから」と、こだわりなどは一切なく、お客様の好意はすべてありがたく受け入れているとのこと。オリジナルイラストが書かれたマグは、お客様が描いたイラストを、別のお客様がプリントしてくれたそう。こちらもお客様からのプレゼント。クレープの紙を加工して作られていますお客様が縁を繋げてくれたという、クリエイティブユニット『ツペラツペラ』がデザインしたクレープ紙の原画切り絵建物2階は井村正美さんというパティシエールのお菓子工房で、ブラウニーやデコレーションいちごを依頼しているそう。時折、店内の手動滑車で納品されます「僕ら、ラッキーで生きてきたんですよ(笑)」と笑う原田さん。確かに話を聞けば聞くほど「HAHAHA CREPE」は“お客様”と“ラッキー”に恵まれているように思えます。しかし実際に会って話をすると「いつも明るく笑っていること」が“お客様”と“ラッキー”を引き寄せているのだと感じました。運も実力の内。笑う門には福来る。そんなことわざを体現する神戸の「HAHAHA CREPE」、ぜひ一度足を運んでみてください。 About Shop HAHAHA CREPE 兵庫県神戸市中央区旭通2-2-7 営業時間:12:00~18:30 定休日:不定休
ウフ。編集部 あかざしょうこ